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パレスチナ連帯掲げた米学生の歴史的決起始まる

スクラムを組み排除攻撃と対決(4月18日 コロンビア大)

現在、米ニューヨーク大学、イエール大、ハーバード、ミネソタ州立大、カリフォルニア州立大、カリフォルニア大など、全米の数十大学にガザ大虐殺抗議・パレスチナ連帯を掲げた学生の占拠闘争が拡大している。1960年代のベトナム反戦闘争をはるかに超える速度と規模だ。時代は一変した。逮捕されても逮捕されても、次々に学生が立ち上がっている。

●ガザ連帯掲げ占拠闘争
ニューヨーク市のコロンビア大では、4月17日から学生がイスラエルによるジェノサイド反対、ガザ連帯を掲げて構内の芝生を占拠。一晩で学生ら数百人が結集して約50ものテントを張り、大学当局に、イスラエルに投資している大学基金引き上げを中心とする要求を突きつけた。
コロンビア大は特にシオニストの勢力が強く、理事や教授にはイスラエルの軍需産業などと結びついている者が多数いる。この敵の拠点コロンビア大で実力闘争に立ち上がったのだ。「パレスチナに正義を学生同盟」(SJP) と「平和を求めるユダヤ人の声」(JVP)などの呼びかけに、従来なら考えられなかった数の学生が応えた。
大学当局は18日にニューヨーク市警を突入させて108人を逮捕させ、停学処分して大学や寮から排除した。すると警官隊の横暴に怒った学生たちが集まり、門前で学外に排除された学生たちとともに連帯集会を開催。参加者は日ごとに増大した。多数の教員も学生を守るために集まり、構内の別の芝生に再びガザ連帯キャンプが設営された。

コロンビア大門前で警察の弾圧に抗議(4月18日)

再度設営されたコロンビア大のガザ連帯キャンプ(4月22日)

この攻防の中で、21日にはついに当局が1週間のキャンプ設営を認める通達を出した。圧倒的な学生・教職員の決起で当局が折れたのだ。その後、国家権力の圧力で、当局が退去通告を出したが、その退去期限も次々に延ばされている。

●反動うち破り闘いが拡大
10・7のガザ蜂起直後、ニューヨーク地域では、まずニューヨーク市立大(CUNY)の学生がガザ連帯の学内・学外デモを実現した。ベトナム反戦闘争を経験した教員も驚愕(きょうがく)する規模だった。それにハーバード大なども続いた。
シオニスト勢力はデモに暴力的に敵対しただけでなく、参加者の顔などの個人情報をスクリーンに映した大型宣伝車を走らせ、ネットに参加者リストを掲載して「就職できなくなるぞ」と脅した。連邦議会もジェノサイド反対の闘いを「テロリズム」だと非難し、ハーバード大の学長は、学生への弾圧が手ぬるいとして解任された。連邦議会では、メディアに「左派」「若者の味方」と持ち上げられていた民主党内のバーニー・サンダースらのグループも、ほとんどが「ハマス非難」「イスラエルの自衛権」を叫んだ。ニューヨークタイムズなどのリベラル紙も「ハマスのテロ」非難キャンペーンを張った。
だが、学生の闘いはさらに拡大。CUNYの教職員組合員の多くも「あいまいさのないパレスチナ連帯」の立場を堅持した。「イスラエルの報復は10・7に比して不均衡」という立場ではなく、10・7断固支持ということだ。

ニューヨーク大では教員が人間の盾で学生のキャンプを防衛した

ニューヨーク大では、学生が設営したキャンプを警察から守るために教員が人間の盾となった。警察は教員の全員逮捕を強行したが、ガザ連帯の闘いはますます拡大している。
カリフォルニア大デービス校、コーネル大などでは、実力闘争への決起を全学生投票の決議案可決につなげた。永続的停戦、エルビット・システムズ、ボーイングなどの軍需産業に対する投資ボイコットなどの決議だ。それがまた、さらに大きな実力闘争に発展している。コロンビア大でも、同様の決議案にイスラエルのテルアビブにある「コロンビア大学センター」の閉鎖を含めたものを22日に可決した。
また、カリフォルニア州・ワシントン州で武器輸送船ボイコットが闘われるなど、労働者の闘いも学生運動とともに発展している。
イスラエルは、アメリカ帝国主義の中東支配・世界支配のために作られた人工国家だ。米帝とその同盟国=日帝の足元から労働者人民が巨大な決起を実現すれば、大虐殺者=イスラエルは存立できない。パレスチナ―全世界の労働者人民の勝利は必至だ。

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