「機能強化やめろ!」―成田B北延伸工事現場を現地調査
三里塚芝山連合空港反対同盟の呼びかけで4月24日、成田空港機能強化のB滑走路北延伸(3500メートル化)工事現場を確認する現地調査=フィールドワークが行われた。
午前10時、雨天をものともせず「機能強化粉砕、成田廃港」の闘志に燃えて、天神峰の市東さん宅前に集合。新聞記者も駆けつけてきた。
伊藤信晴さんが、日米首脳会談によって戦争情勢が一段と激化していることを訴え、「沖縄県うるま市では住民の闘いで、ゴルフ場跡地の陸上自衛隊訓練場建設計画を断念させた。沖縄と連帯し本日の行動を打ちぬこう」と呼びかけた。
早速自動車に分乗して、十余三の成田市民農園近くに移動。伊藤さんと太郎良陽一さんを先頭に歩き出した。
東関東自動車道にかかる第二四本木橋(しほんぎばし)を渡る。この一帯は北延伸のために途方もない量の土で埋め立てられ、東関道がトンネル化されるという計画だ。そのトンネル化に先立ち、切り回し道路(仮設道路)の建設工事が進められている。前回2月のフィールドワークでもすでにその形は現れていたが、いまだに開通にはいたっていない。
(第一、第三四本木橋についてはすでに、この機能強化工事の一環として、計数百トンにもなる橋梁が切り落とされ、撤去されている。)
橋を渡り切ると、東関道北側の広大な延長滑走路造成現場が現れた。もともとの土がえぐり取られ整地され、赤い地肌をさらしている。重機やダンプがせわしげに動いている。上空には数分おきにジェット機が飛び交う。
反対同盟宣伝カーは「機能強化反対! 工事をやめろ!」のシュプレヒコールを大音量で作業現場に響かせた。警備員はあわててどこかへ無線連絡しているが、横断幕、のぼり、旗を林立させて工事現場に迫りこぶしを突き出す一行に、何ら手出しできない。
土砂を運ぶダンプカーは「反対派の登場」の前に立ち往生し、数珠つなぎとなっている。「工事は環境破壊だ、今すぐやめろ!」「農地強奪に手を貸すな!」のシュプレヒコールを、ダンプや重機の運転手に対し、さらに施工者である大成建設の作業員宿舎にも容赦なくたたきつけた。
一行は県道115号線を北上し、滑走路延伸予定地東側にまわり、工事現場に向けて再び弾劾のシュプレヒコールを上げた。
さらに北側から西側へと歩を進めた。ジェット機が轟音を立てて頭上を飛び交い、地上では工事関係のダンプが列をなして行き交っている。かつてはこの一帯も田園風景が広がっていたが、すでに国策によって「人の住めない場所」にさせられたと言って過言ではない。この情景を目に焼き付け、一行は延伸工事現場を周回して再び第二四本木橋を渡り、出発点まで戻った。全員が怒りに満ちて「空港廃港まで闘おう!」とシュプレヒコールを上げた。
最後に伊藤さんが一同に向けて檄を飛ばした。「日本帝国主義の底が抜けたような崩壊状況の中で、岸田政権は戦争に進むしかない。これを岸田打倒のチャンスととらえ、第3滑走路軍事使用を許さず闘いぬこう!」
(TN)
スケジュール
◎団結街道裁判 5月10日(金)午後1時30分開廷 千葉地裁 小泉一成成田市長の証人尋問
◎耕作権裁判 5月13日(月)午前9時 千葉市中央公園集合 集会後市内デモ 10時30分開廷 千葉地裁
◎空港拡張差し止め裁判 5月24日(金)午前10
時30分開廷 千葉地裁
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