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第3誘導路裁判、NAAの矛盾と破綻暴き追いつめる

s20110907a-1.jpg 9月6日、千葉地裁民事第3部(多見谷寿郎裁判長)で「第3誘導路裁判」の弁論が開かれた。三里塚芝山連合空港反対同盟が国と成田空港会社(NAA)に対し、危険で違法な暫定滑走路の第3誘導路について許可処分取り消し、工事中止などを求める裁判だ。
 第3誘導路こそ、成田空港建設の暴力性と破産の象徴である。天神峰の市東孝雄さんという農家一軒を追い出すためだけに、莫大な費用を投じて大工事を進めて新たな誘導路を建設し、騒音と排気ガスを一層まきちらし、市東さんの家と畑を空港の中に囲い込むことを狙っている。
 

s20110907a-2.jpg そしてNAAは、誘導路がへの字に曲がった暫定滑走路という致命的欠陥を抱えながら、「航空需要の拡大」を理由に増便を重ね、今や二つの滑走路での同時離発着という危険まで冒そうとしている。原発と同じで、大事故、大惨事は必然だ。しかも、彼らの計画によれば、この200億円もかけて造った第3誘導路は最後は無用の長物と化すのである。まさに国策の名による究極の浪費であり地上げヤクザまがいの暴挙だ! 農地を守って闘っている市東さんと反対同盟に100%の正義がある。
 弁護団は成田空港のこうした矛盾、危険、破綻を暴き、NAAに対して環境、騒音、滑走路の使用実態などのデータを一切合切明らかにするよう迫った。また市東さんをはじめ地元農民について「原告適格がない」などと平然と決めつけたことを徹底的に批判し釈明を求めた。傍聴席の労働者・学生も、ともに全力で闘った。NAAの代理人弁護士は「検討し書面で……」などとか細くつぶやくばかりだ。次回弁論は11月29日。
 場所を弁護士会館に移し、記者会見と報告会が開かれた。最初に萩原進事務局次長が「目の前で見ていると暫定滑走路の離発着は東京の山手線並みの頻度」と警鐘を鳴らした。さらに「3・11後に情勢は一変した。もう東電にまかせられない、電力供給は人民が自らの手でやるしかないとみな自覚し始めている。第3誘導路に湯水のように金をつかうNAAも東電と同じだ。三里塚ではどんなデタラメも押し通せるという敵の思い上がりを、大上段からたたっ斬ろう」と訴えた。
 続いて葉山岳夫弁護士をはじめ顧問弁護団が、法廷の解説と空港粉砕への決意をそれぞれ表した。さらに質疑応答を通じて、航空需要低迷によって空港が危機のふちに追いやられていることが一層明らかになった。最後に司会の鈴木謙太郎さんが「10・9三里塚全国総決起集会への大結集を」と呼びかけ、この日の闘いを締めくくった。(TN) 

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