三里塚一斉行動、高まる住民の怒りと結合
三里塚芝山連合空港反対同盟と三里塚闘争支援連絡会議(支援連)は3・27全国集会まであと2週間に迫った3月13日、第35回目の空港周辺地域一斉行動を展開し、第3滑走路建設、暫定B’滑走路の1000㍍延長、深夜便の延長攻撃に怒る住民とさらに連携を強めた。
朝8時30分、意気高く市東さんの離れに集まった。まず市東さんが、2日後に開かれる第3誘導路裁判弁論に向け、被告・国側から出された準備書面を怒りを込めて弾劾した。「向こうは『天神峰に戻って住み続けているのは市東の自由意思だから、市東は騒音を受け入れて当然』『収用されるはずだった敷地内に住む者の権利を保証する具体的な法律はないから、市東に原告適格がない』などという暴論を主張してきた。本当に腹が立つ。こういうデタラメへの反撃の意味も込めて、今日一日がんばろう」と呼びかけた。
萩原富夫さんは「3・27集会も近い。緊張感をもって一日思う存分闘おう。同盟ニュースといっしょに3・27にむけたカラービラもまこう」と訴えた。また、3月21日にJR成田駅近くで行われる反原発映画「A2―B―C」のビラを手渡すことも確認された。
「反対同盟ニュース」は今回で第30号。3・27集会が成田ニュータウンのど真ん中・赤坂公園で開かれることをアピールする一方、2月16日の講演で「タブーを破って第3滑走路建設・深夜便延長を」と要求した黒野匡彦元NAA社長を弾劾する内容となっている。
伊藤信晴さんは、芝山町を回り、第3滑走路反対の声を一層広げるために論議を深めた。南部地域で「伊藤さん、おれは空港に賛成した人間だけど第3滑走路だけは反対だ。情報を教えてくれ」と話す人がいた。
宮本麻子さんは、担当地域の成田市川上地区で90軒にポスティングしつつ3・27集会を訴えた。太郎良陽一さんは旧下総町を回った。
午後5時から、再び市東さん宅離れで集約の集まりが行われた。
支援連では、多古町北部を回ったメンバーが「安倍政治に対して批判する人が多かった。『この野郎』という感じの人が多く、ある人は、安倍がテレビに出てくるとスリッパもってきてたたいている、と語っていた」と報告した。
全学連三里塚現地行動隊は成田市旧大栄町の川上地区、同旧下総町の西大須賀地区へのポスティングを行った。また、3月は各部落で役員の交代時期にあたり、それぞれ総会が開かれる。その総会に関する情報が各メンバーから報告された。「A2―B―C」の上映会に「行きたい」と関心を持つ人の報告もなされた。
この日の行動であらためて、安倍政治への批判、第3滑走路を始めとする「空港機能強化」への住民の怒りの高まりが確認された。
最後に、3・27にむけた2万5千枚のカラービラを成田ニュータウンを中心にくまなくまくこと決め、次回一斉行動を4月16日(土)として行動を終了した。
この間、耕作権裁判をはじめ四つの三里塚裁判が行われている千葉地方裁判所で、いずれも裁判長の異動・交替が行われた。市東さんの農地を守る闘いを軸とする三里塚闘争の前進に対して、日帝・国土交通省、NAAはあせりに駆られ反動判決を強行させる姿勢をあらわにしてきたのだ。この日の一斉行動はその反撃の第一弾となった。(O)
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