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インドでマルチ・スズキ自動車の労働者が巨大な闘いに決起

s2011091601b-1.jpg奴隷労働を強制するスズキ自動車
 自動車会社スズキのインド工場、マルチ・スズキ・マネサール工場で、奴隷労働と組合破壊に怒りを燃やして決起した労働者の闘いが爆発している。
 現在スズキは、インドの乗用車市場シェアの半分近くを占め、さらに生産を拡大しているが、スズキの工場では恐るべき低賃金で奴隷労働が強制されている。
 マルチ・スズキ、マネサール工場の労働者は、月7~8000円で働かされている、この地域の労働者と比べてほんの少し給料がよいが、彼らも劣悪な条件で働いている。作業量はきわめて多く、しばしば16時間労働を強いられている。長期休暇をとるのも、一日休暇をとるのも非常に困難だ。数分遅刻しただけで重い罰金を取られる。休憩は一日二回、昼食とティータイムに7~8分休めるだけだ。トイレ休憩さえ許されない。残業を拒否すれば、暴言を浴びせられ、脅される。にもかかわらず、官製組合(MUKU)は何の闘いも組織せず、むしろ労働者の決起を押さえ込む役割を果たしている。
 このような奴隷労働は、インドのグルガオン工業地帯で働く200万人の労働者に等しく強制されている。マルチ・スズキの労働者の闘いは、200万労働者の先陣を切ってこのような状況を闘って突破しようとするものだ。 

写真:工場内で集会を行うマルチ・スズキの労働者
 

 

s2011091601b-2.jpg新組合を組織して闘う労働者
 マルチ・スズキの労働者は、まず闘わない御用組合から分離独立して、自分たちの組合(MSEU)を組織するために、6月4日から13日間のストライキに決起した。
 ストライキ終結後も、会社と州政府・議会はグルになって弾圧を強化してきたが、会社側はついに8月29日に、グルガオンとマネサールの2工場でロックアウトを通告し、11名の解雇と38名の停職処分を強行してきた。
 この攻撃に対して、9月1日、5000名の労働者がマネサール工場第一ゲートに結集し、抗議の大集会を行った。
 会社は、9月12日までに「善行誓約書」なるものにサインしない者は、就労を許さず、全員解雇の攻撃をかけてきた。この誓約書の内容は、「スローダウン(サボタージュ)、間歇的な職場離脱、シットイン、ストライキなどを行わず、就業規則に従います」という、労働者の抵抗闘争の一切を封殺しようとするものだ。しかし、2500人の労働者(正規職1000人、非正規職1500人)のうち81人がサインしたのみで、団結は堅持され闘いは続いている。
 さらに、9月14日午後からは、マネサール工場の労働者の闘いを支援して、ついに同じグルガオン工業地帯にあるスズキ・パワートレイン(伝導機構を製造する部門 3000人)、スズキ・キャスティング・インディア(鋳造部門 1000人)そしてスズキ・モーターサイクル(2輪車製造部門 2000人)の労働者が無期限ストに突入した。このストライキによって、4輪車と2輪車の全生産が、完全に停止している。
 これに対して、スズキ・モーター・コーポレーション(日本)の社長・鈴木修は、御用組合MUKUに対して「無規律は許せない。日本でも、インドでも。それはいかなる企業、いかなる民衆にとっても利益にならない」と脅してる。
●労働者の要求
 マルチ・スズキの労働者の要求は以下のとおりだ。
 1.ロックアウトを終わらせろ。「善行誓約書」は直ちに撤回せよ。
 2.すべての被解雇者、被処分者を職場に戻せ。
 3 労働者が自分たちの組合を作る権利を認めろ。
 このような要求を掲げた闘いは、インドの自動車労働者のみでなく、新自由主義の下で民営化や、外注化、組合破壊と闘う世界の全労働者の共通の闘いだ。
 インドでのマルチ・スズキの悪辣な労働者支配と搾取、虐待を許さないために、日本の労働者も連帯して闘おう。そしてスズキ資本を弾劾しよう。(東京・T)
  写真:マルチ・スズキの6月のストライキ  

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