呉で市バス民営化反対の労働者団結集会開く
10月21日、呉市において、広島連帯ユニオン・呉市交通局支部主催の「市営バス民営化反対 呉労働者団結集会」が開催され、交通局支部の労働者を先頭に45人の参加で大成功した。呉市交通局支部とユニオン組合員、地域の労働者・住民が一堂に会し、「市営バス民営化絶対反対」を打ち出した初めての集会だ。呉市交通局の民営化は、新自由主義・道州制の推進者である小村呉市長と、それに全面協力する連合・呉公営交通労組の腐敗した幹部の協定によって進められてきた。これに対する現場からの反撃が本格的に開始されたのだ。マスコミも注目し、NHKと中国新聞の記者が取材に訪れた。(写真は、各地の職場からの寄せ書きを集めた檄布を受け取り、掲げる交通局支部の仲間)
交通局支部の組合員が登場すると会場全体から熱烈な拍手がわき起こった。支部の委員長が決意を表明した。「今回の民営化にあたって一番腹の立ったことは、公営組合(呉公営交通労組)が一部の仲間内で民営化に協力すると決めてしまったこと。私は何も闘わない組合に反発して組合をやめ、ずっと蚊帳の外だったが、最後の段階でこのまま何もしなかったらいけないと思って闘いを始めた。ビラまきとかニュースとかを配っているが、公営組合は私に一切反論してこない。底が浅い連中だということがわかった。公営組合は労働組合ではない。ちょっとしたことでこの民営化は崩れそうな気もしている。断固民営化反対、ひとりの首切りも許さないために、最後の最後までやっていきます」。支部委員長が晴れやかな表情できっぱりと述べると、再び拍手が巻き起こった。
集会では広島連帯ユニオンの鈴木範雄委員長が「ユニオンの総力で民営化に反対する」と主催者あいさつを行い、交通局支部立ち上げから闘ってきた植野定雄特別執行委員が闘いの報告と勝利の展望を提起した。社保庁分限免職者の平口雅明さんと動労千葉争議団の高石正博さんの特別アピールは、民営化に反対する交通局労働者を勇気づけた。平口さんは「赤字だ、労働者が悪い、というキャンペーンは国鉄も社保庁も交通局もまったく同じ。ひとりの首切りも許さないと団結して闘えば勝てるということを今日あらためて実感している」と述べ、高石さんは「国鉄の分割・民営化は国を挙げての攻撃だったが、ひとりの首切りも許さないと団結したから闘えた。今もJR東日本と対等に闘えているし、10年間外注化を阻止し続けている。職場を握っているのは俺たちだ。俺たちがうんと言わなかったら電車も動かない。バスだってそうでしょう。今かけられている攻撃も団結して闘えば勝てる」と檄を飛ばした。
さらに民営化を進める小村市長が「つくる会」教科書を採択したことに激しい怒りを表明した呉市民、教組、高陽第一診療所労組、動労西日本、広島市の自治体労働者などから次々と共闘のアピールが行われた。連帯ユニオンからは草津病院支部委員長、青年部長が決意を述べ、最後に全参加者が民営化反対で心をひとつに団結がんばろうを行った。
呉市営バス民営化阻止で、動労千葉労働運動を適用し、実践していくという決定的な闘いが始まった。民営化阻止・首切り反対で職場・地域の労働者が団結し、元気になる、さらに団結を広げていこうと確信をもつ、これこそ階級的労働運動である。11・6集会へ呉からは交通局支部の幟旗を押し立てて参加する。(広島県労組交流センター・W)
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