経産省前、750人を超える抗議の闘いで「テント撤去」を阻止!
「撤去すべきはテントではなく原発だ!」。1月27日午後4時、750人を超える労働者民衆が経済産業省前のテント広場に集まった。すべての原発いますぐなくそう!全国会議(NAZEN)の仲間は何本もののぼりを押し立てて参加。全学連も斎藤郁真委員長を先頭に全学連旗を持って駆けつけた。参加者は午後6時過ぎまで2時間を超える集会を行い、経産省に向かって何度も何度も抗議のシュプレヒコールをたたきつけ、「テント撤去」を阻止した。
経産省は1月24日付けで「1月27日17時までにテントの撤去・退去」を求めてきた。経産省の言う「小火」などただの言いがかりだ。テントは原発反対を求める福島と全国の人々の交流の場であり拠点だ。「テント破壊」は原発再稼働を目的とする企てだ。
午後4時から集会が始まった。冒頭、司会が「退去はできない。原発こそやめろ! 再稼働をやめろ!」と弾劾した。「とつきとおかのテント村行動」代表の椎名千恵子さんは「今日はこんなに集まって下さって感激している。この広場は、反原発、全国の人々とくに子どもの命を守る広場になっている」と感謝を表明。ハイロアクション福島原発の黒田節子さんは「ここは私たちの思う以上に大切なところ。福島の女たちはここでパワーをもらって福島に帰りました。ここを拠点に動き、世界中の人たちとここで巡り会いました。原発をなくすまで、ここは絶対に必要です」と発言。テントがどれほどかけがえのないものか訴えた。
福島第一原発から1・5キロの地点で被災した双葉町の女性が発言。「仮説住宅に避難しても収入が無い。悲惨な人がいっぱいいる。東電の人は福島に来てあやまって下さい」「子どもたちを守って下さい! 子どもたちを守って下さい!」と何度も声を振り絞った。ここで休憩タイムをとり、農民たちが弾圧をくぐり抜けて守りぬいてきた民謡である「会津磐梯山」を椎名さんが歌い、黒田さんが踊りを披露。参加者が手拍子で応えた。
経産省の「撤去要求」期限の午後5時前、NAZENの富田翔子事務局次長がリードして「原発いらない!」「テントを守ろう!」と経産省庁舎を揺るがすコールをたたきつけた。参加者は密集し、気持ちが完全にひとつとなった。直後、司会が「今、午後5時ちょうどです」と報告。テント破壊策動を完全にうち砕いた! 参加者の歓声が広がった。
勝利を確認しつつ、集会はさらに続いた。浪江町で牧場を営んでいる男性は「原発から14キロ地点に住んでいて爆発音を2度聞いた。牧場の牛は商品価値が無くなった。福島はチェルノブイリと同じです。政府と東電は僕たちの人生を奪った」と弾劾。ふくしま集団疎開裁判を闘っている弁護士が「福島地裁郡山支部は12月16日、郡山市の14人の小中学生の救済申し立てを却下した。仙台高裁に異議申し立てをした。勝利まで闘う」と決意を語った。ここで司会が「この集会は今、ニコニコ動画で生中継されており、1万人の人が見ている。参加者は、今現在受付を済ませた人だけで750人に達した」と報告。さらに多くの発言が続いた。
真冬の寒さを跳ね返す熱気で集会は予定時間の2時間をオーバーするなか富田さんが再度登場し、「皆さんが頑張って撤去を阻止した。原発を止めるまで頑張りましょう」と訴え、続いて富田さんのリードで「再稼働止めよう!」「テントを守ろう!」とシュプレヒコールを繰り返した。
最後に司会が「これからもテントを守りぬこう」と呼びかけ2~3月の行動提起を行い、特に3月11日、福島集会への大結集を訴えて、集会を締めくくった。(H)
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