東京・代々木公園集会、1万2千人が「再稼働を許すな!」
3・11福島原発事故から1年まであと1カ月の2月11日、全国で数万人が「すべての原発を止めろ!」「再稼働阻止!」「福島の子どもたちを守れ!」と声をあげ、一斉行動を闘いぬいた。東京・代々木公園には労働組合を先頭に1万2千人が結集し、集会とデモ行進を行った。
原子力安全・保安院は大飯原発3、4号機のストレステストを「妥当」とし、再稼働に向かってうごめきを開始した。今日の全国一斉行動・数万人の決起は、これに対する労働者人民の怒りの表明だ。昨年9・19明治公園6万人結集を引き継ぎ、すべての原発を廃炉にするまで止むことのない闘いが始まった。
代々木公園の集会は、午後1時からのオープニングコンサートに続き、1時半から始まった。まず作家で呼びかけ人の大江健三郎さんが発言に立った。大江さんは「政府や東電は再稼働を行おうとしている。私たちは原発を止める事を決意した。それを実行に移さなければならない」と訴えた。同じく作家で呼びかけ人の澤地久枝さんは「どんなことがあっても原発を止めなければならない。原発輸出も許せない」と怒りを語った。
続いて福島から3人が発言した。福島県平和フォーラムの永山信義さんは「国は、12月16日『収束宣言』をしたが収束と言えるか。原発いらない!3・11福島県民大集会でお会いしましょう」と郡山市開成山球場への大結集を呼びかけた。小学生の娘さんともに東京に避難している増子理香さんは「これ以上福島の子どもに悲しみを負わせないで欲しい」と心から叫びを発した。有機農業者の菅野正寿さんは「生産者も消費者も力を合わせて原発に頼らない社会を作って行きたい」と表明した。
ひときわ大きな拍手に迎えられ俳優の山本太郎さんが発言に立ち「再稼働なんかさせるわけにはいかない。もっともっと怒って、もっともっと声を出していこう。即時廃炉しかない」と熱く訴えた。さらに参加者に向かってシュプレヒコールを呼びかけ、壇上から高く拳を突き上げて「原発反対!」「子どもを守れ!」。会場からも全員が声を張り上げた。タレントの藤波心さんが「原発はただの時限爆弾。第2の福島を作ってはいけません」と声を限りに語りかけ、「ふるさと」を歌った。呼びかけ人の落合恵子さんは「原発にノーを突きつけましょう」と呼びかけた。
全体集会に先立ち、12時から、NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)の独自集会が行われた。冒頭、事務局長の織田陽介さんが「再稼働を阻止して、全原発を廃炉にできる展望がある。あと1カ月闘いぬいて3・11に大結集しよう。その出発点にするために、今日、頑張ろう」と全員の奮起を促した。全学連委員長の斎藤郁真君は「核も原発もない社会へ向け、3・11を闘おう」と宣言を発した。8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争実行委の三角忠事務局長は「核武装を阻止する闘いとして闘っていきたい」と固い決意を表明した。
全体集会は午後2時に終了し、2コースに分かれてデモが出発した。労組を中心とした部隊は色とりどりの組合旗をたなびかせ、新宿中央公園までのコースを歩いた。NAZENの隊列は明治公園までのコースを行進。途中の神宮前交差点では、歩行者の動きが完全にストップ。デモ隊に注目し、「原発なくせ!」「原発とめて世界を変えよう!」のコールにうなずいた。
再稼働を阻止し、全原発を止めることは完全に可能な情勢だ! 勝敗は3・11次第だ。あと1カ月、持てる力をすべて出し切って闘おう! そして3月11日、福島県民大集会に大結集しよう!(H)
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