事故居直るJR西日本に怒り 400人がデモ/4・20尼崎闘争
4月20日、尼崎事故から8年目の事故弾劾闘争がJR尼崎駅北口広場で闘われた。国鉄労働者を先頭に全国から400人が結集し、外注化・非正規職化阻止の第2ラウンドの決戦そのものとして打ち抜かれた。
今年の尼崎闘争は、動労西日本がJR西日本を打ち倒す闘う労働組合として登場した。また、4・26自治労ストライキに向けて闘争宣言を発する歴史的闘いになった。
午後1時、司会の国労東海の木村芳雄さんが開会を宣言。主催者あいさつとして、動労千葉の川崎昌浩執行委員が「107人を殺した尼崎事故に対して、闘う労働運動が時代の最前線に登場しなければならない。13春闘を外注化粉砕の第2ラウンドの闘いとしてストライキで闘った。それが4・26自治労ストライキにつながっている。労働組合が団結して闘えば時代を切り開ける。5・1メーデーから6・9国鉄全国集会に大結集しよう」と提起した。
国鉄闘争全国運動関西準備会を代表して、全国金属機械港合同の中村吉政副委員長が「橋下の職員アンケートが不当労働行為と認定されたが、橋下は居直っている。橋下の攻撃は全労働者への攻撃だ。団結権で闘えば恐れることはない。自信をもっていい闘いをしている。1047名闘争に全力を挙げ、ともに闘おう」とあいさつした。
基調報告を、今回初めて動労西日本の山田和広書記長が担った。山田書記長は「外注化・非正規職化と闘う労働運動の登場は、戦後労働運動の限界を突破する展望を切り開いた。3月の闘いの中で、闘う労働組合の組織が拡大している。JR西日本の歴代社長は『経営者には安全の責任はない。安全は現場の責任』と放言し、一層の外注化を進めている。外注化・非正規職化を阻止するため、国鉄闘争全国運動こそがJRの青年労働者を始め外注先の労働者を組織する闘いの先頭に立とう」「動労水戸の被曝労働拒否の闘いに続き、原発労働者を組織して闘おう。4・26自治労全国ストを貫徹し、6・9国鉄全国集会へ」と訴えた。
被災地から国労郡山工場支部の橋本光一さんが椎名千恵子さんと一緒に登壇。橋本さんは「郡山工場では主要な業務の外注化が進められてきた。『再雇用者の就職先確保』という敵の分断攻撃に対し、外注化絶対反対の組合員との団結をつくり闘っていく。組合員の労働者魂を信頼して闘いぬく」と決意を表明。椎名さんは「福島の矛盾は労働現場の矛盾と一緒です。福島では多くの人が怒りの声を上げ始めている」と3・11反原発福島行動以降の闘いの前進を報告した。
動労水戸の辻川慎一副委員長は「尼崎事故の責任を絶対とらせる。反合理化・運転保安闘争を貫く。資本主義とわれわれは非和解だ。完全に新しい時代が始まった。放射能汚染車両K544の車内の空間放射線量は0・2マイクロシーベルトで、福島現地と比べたら低い。しかし、動労水戸がこれを認めたら、福島の現実はすべて容認されてしまう。だから被曝労働を拒否して闘った。この闘いに青年が応えて立ち上がった。必ず勝てる」と勝利の核心を提起した。
1047名解雇撤回闘争からは、動労千葉争議団の中村仁さんが「外注先からJRに帰る闘いと一体で、不当解雇された自分も絶対にJRに帰る気概で闘う」と決意を表明。国労秋田闘争団の小玉忠憲さんが「屈辱的和解を拒否した。尼崎事故、羽越線事故の責任をJRは一切とっていない。分割・民営化絶対反対で団結し頑張ろう」と怒りを込めて訴えた。
動労西日本の大江照己委員長は「3~4月春闘ストを闘ってきたが、闘いはこれからだ」と赤松賢一副委員長を紹介した。赤松副委員長は「3・25ストに続いて尼崎事故当日の4月25日にレールテックでストライキに立つ。外注化を粉砕し、安全と労働者の誇りを取り戻すために闘う」と宣言した。
共に闘う国労の会から、新潟、米子、千葉、東京、福知山の国労組合員が現場での闘いを報告し決意を明らかにした。
ス労自主のカンパアピールに続き、各団体が決意表明を行った。
全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の武谷新吾執行委員は「13春闘はストライキを打たずに勝利した。つねに“闘いはこれからだ”と闘い続ければ勝利できる。国鉄闘争に学んで闘いぬく」と力強く発言した。港合同から昌一金属支部の木下浩平書記長が、南労会争議の勝利を報告し「6・9集会の成功に進もう」と呼びかけた。
八尾北医療センター労組の灰垣美佐子書記長、日教組奈良市、大阪市教組の教育労働者、大阪市職の労働者の決意表明に続き、自治労倉敷の百本敏昭委員長が「社会の主人公が労働者であることをはっきりさせるために4・26ストライキに人生をかけて闘う」と決意を明らかにし、全参加者が圧倒的な拍手で応えた。
全学連の決意表明に続き、国労兵庫保線分会の富田益行さんがまとめと団結ガンバローを行った。集会後、尼崎事故現場に向かうデモを意気高くやり抜いた。(関西・K)
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