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尼崎事故弾劾し、380人が現地をデモ

s20120425a-1.jpg 尼崎事故から7年目を迎える4月21日、動労千葉と国鉄闘争全国運動・関西準備会の呼びかけで事故弾劾の集会とデモが尼崎現地で闘われた。380人が結集した。
 今年の尼崎闘争は、検修業務全面外注化を阻止した動労千葉の闘いの地平の上に、JR西日本への怒りとともに“闘えば勝てる”という勝利感がみなぎった。国鉄闘争全国運動・関西準備会の軸を担う全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部や全国金属機械港合同と動労千葉との団結も一層固まり、国鉄闘争全国運動6・10大集会への決定的跳躍点となった。 

s20120425a-2.jpg 尼崎駅北口広場で行われた集会の冒頭、全参加者が3月17日に逝去した港合同の大和田幸治事務局長に黙祷をささげた。
 呼びかけ団体を代表し、動労千葉の長田敏之書記長と港合同の中村吉政副委員長が発言した。長田書記長は、JR西日本前社長・山崎正夫への「無罪」判決と107人の命を奪ったJR西日本をあらためて徹底糾弾するとともに「青年労働者がワーキングプアにされる現実は、御用組合と資本との癒着が生み出した。この構造を覆す。外注化に対して組織拡大で反撃する」と述べた。中村副委員長は、大和田事務局長が国鉄闘争に最大の力を注いできたと語り「国鉄闘争に勝利しなければ大和田委員長に顔向けできない」と述べた上で、「大阪は橋下市長の攻撃で大変な状況にあるが、多くの仲間とともに港合同は奮闘する」と発言した。
 基調報告に立った国労兵庫保線分会の富田益行さんは、まず山崎「無罪」判決について「事故は想定外だから無罪というのは、福島原発事故を引き起こした東京電力も無罪ということだ」と弾劾し、「国鉄闘争と反原発闘争を一体で闘うことが新自由主義を打ち破り勝利を切り開く」と提起した。さらに、拠点労組の闘いの前進を明らかにし、特に橋下との攻防について「橋下の攻撃は労働者が団結して反撃しないことを前提に成り立っているだけだ」と喝破した。最後に「国鉄闘争の発展は大和田さんの闘いなしにはなかった」と述べ、「われわれの側から国鉄分割・民営化25年に決着をつける時が来た。JRの青年労働者を獲得し、6・10集会にすべての仲間を結集させよう」と呼びかけた。
 国鉄の現場から、国労郡山工場支部の橋本光一さんが発言に立ち、「私は事故が起きた後に後悔したくない。JRの外注化に現場から反撃する」と宣言した。動労水戸の木村郁夫書記長は、「現場の労働者の手にすべてを取り戻せば、尼崎事故も原発事故も起きない」と力強く発言した。1047名解雇撤回闘争当該の羽廣憲さん(小倉闘争団)、成田昭雄さん(旭川闘争団)、小玉忠憲さん(秋田闘争団)が壇上に並び、不屈に解雇撤回闘争を継続する決意を表明。さらに、動労西日本の大江照己委員長と山田和広副委員長、JR東日本の関連会社の青年労働者、幕張電車区分会・米子地本・新宿駅分会・福知山分会・大阪事業所分会の国労組合員が、反合理化・運転保安確立の闘い、組織拡大、契約社員制度撤廃などの取り組みについて発言した。
 国鉄労働者の圧巻の発言を受け、各産別からの決意表明に移った。関生支部の福島聡執行委員は、尼崎事故も原発問題も大企業が利益のために人命を無視してきた結果だと弾劾し、「関生支部は7年で5回の弾圧を受けたが、弾圧すればするほど労働者は立ち上がる」と述べ、産業政策運動を貫き国鉄闘争をともに闘うと表明した。港合同を代表して、昌一金属支部の木下浩平書記長は「大和田事務局長の遺志を引き継ぐとは、まず国鉄闘争をしっかり闘うことだ」と訴えた。さらに、橋下による道州制-民営化攻撃を迎え撃つ八尾北医療センター労組、大阪市職の青年労働者、大阪市の教育労働者が、橋下打倒の手応えを語り、関西合同労組の郵政非正規分会、東京西部ユニオン鈴木コンクリート分会、全学連の熱い発言が続いた。
 集会のまとめをス労自主の上村敏行執行委員が行い、全参加者が団結ガンバローのこぶしを上げた。参加者は、直ちに尼崎事故現場に向けてのデモに出た。「尼崎事故弾劾」「国鉄分割・民営化絶対反対」のコールをとどろかせるデモは、JRに根底的な怒りを突きつけた。(K) 

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