星野ビデオ国賠裁判で権力による「証拠紛失」=隠滅を徹底追及
4月24日午後、東京地裁民事第45部で、星野文昭同志のビデオ国賠第6回裁判が行われました。証拠のビデオテープ2巻を、裁判所が違法にも警視庁公安部に預け、警視庁公安部が「紛失」(証拠隠滅だ!)したことに対する徹底弾劾と責任追及の裁判です。
裁判開始前の昼休み、裁判所前で、東京高裁による再審棄却弾劾と全証拠の開示を求める街宣を12人で行いました。星野暁子さんがマイクで、「星野文昭は無実です。再審の重要な証拠を『紛失』することは許せません」と怒りを全身にみなぎらせて訴えました。19日に「反原発・処分撤回」の法大デモで不当逮捕された仲間の即時釈放を求める学生8人とともに、裁判所前を弾圧粉砕の怒りの闘いで席巻しました。
暁子さんを始め家族、学生、そして東京、神奈川、千葉、茨城、埼玉など首都圏各地の「救う会」から駆けつけた20人の傍聴者で法廷を埋め尽くし、裁判所と被告・国及び都の代理人を圧倒しました。
前回の法廷で裁判長は、「裁判所がビデオテープを預けたことと、警視庁公安部が紛失したことの間には因果関係はない。原告の主張は紛失したことの一点に絞るべき」と要求してきました。この日の法廷で藤田城治弁護士は、これに全面的に反論しました。「被告・国の違法行為は、①警視庁公安部に預けたことと、②預けた先で紛失したことの二つである。われわれは二つとも責任を追及する。」ときっぱり宣言しました。
さらに藤田弁護士は、警察署での証拠の紛失は後を絶たないのであり、預けたことと紛失したことの間には因果関係があることを実例を上げて明らかにしました。本年3月大阪府警が証拠品のタバコの吸い殻を紛失したこと、岡山西警察署では09年9月に証拠品の覚醒剤を紛失したこと、本年3月警視庁亀有署では現場から採取した血痕や指紋などの捜査資料を紛失したことなどです。特に警視庁公安部は、星野同志をデッチあげた張本人です。都合の悪い証拠を隠滅するのは当然であり、こんなところに証拠を預けるなど言語同断です。
藤田弁護士は国の主張を書面と陳述で徹底的に弾劾し、傍聴席は弁護士と一体となって、被告・国と都の代理人を追い詰めました。2・5徳島刑務所包囲デモの地平の上で、星野同志奪還へ、「すべての証拠を開示せよ」の全人民的大運動を猛然と巻き起こそう。それと一体の闘いとして、ビデオ国賠闘争で東京高裁と警視庁公安部の証拠隠滅を徹底的に暴こう。(O)
次回ビデオ国賠裁判は、6月19日(火)13:10からです。
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