裁判長の訴訟指揮を弾劾 広島暴処法裁判 退廷命令乱発許せぬ
2月14日、8・6広島暴処法弾圧の第4回公判が広島地裁(角谷比呂美裁判長)で行われました。今回も多くの仲間と共に意気高く公判闘争に臨みました。
この日のハイライトは、裁判冒頭に弁護団から裁判長に「訴訟指揮等に対する異議申立書」をたたきつけたことです。裁判長は、「被告人」とされた私たち5人と傍聴人には厳重な身体検査を実施し、弁護人には開廷40分も前に法廷に集合せよとしています。また、被告人は私物の筆記具を法廷に持ち込めません。そして、裁判所の駐車場には大勢の機動隊が待機し、この日も機動隊バス4台と指揮官車が来ていました。これまでも、こうした訴訟指揮に対して私たちは法廷の場で抗議を繰り返してきましたが、裁判長は全く改めようとしません。その理由すら説明しません。「こうした訴訟指揮は、憲法14条および37条1項に反しており、およそ公平な裁判所とは到底言えない。偏見に満ちた差別的対応をやめよ」と激しく迫りました。
しかし、裁判長はろくに検討することなく「異議を却下します」。そして、それに抗議する学生に退廷命令を出して力ずくで排除しました。許しがたい!
この日の証人尋問は、公安警察官の山近晴久です。「前進チャンネル」や当日複数の公安警察官が盗撮したビデオから、映像内での各人物の顔に色を付け、その人の動きがわかるようビデオ編集作業をした責任者です。「誰が色付けする対象を決めたのかわからない」「その作業を行った理由は『犯人』の顔貌(がんぼう)鑑定に必要だから」などと証言しました。
検事の三谷真貴子も証人も、尋問や証言の中で「犯人」と表現すること、つまり私たちを犯人と決めつけるような態度に、私たちも弁護人も傍聴に来てくれた仲間も怒り爆発! それでも検事は、まったく悪びれる様子がありません。
この日裁判長は、複数の仲間に退廷命令を出した上に、傍聴席に向かって「前を向いて傍聴しなさい」と言うなど、私たちの断固とした姿に追い詰められている様子でした。廷吏も、裁判長は何も言っていないにもかかわらず、学生を退廷させた直後に裁判長に「もう一人の退廷者は誰ですか?」と聞くなど、暴力的態度をエスカレートさせていました。
今回の証人尋問でも、私たち5人を逮捕するための「証拠」を警察官らが必死になってでっち上げていった様子がうかがえました。本件は政治弾圧であり、京都大学の7学生不当逮捕とも一体の反戦反核闘争・階級闘争つぶしの攻撃です。負けられない闘いです。
次回の第5回公判は3月19日。4人の公安警察官が証人になっています。警視庁や大阪府警のほか、京都府警として京大熊野寮の家宅捜索や京都のデモの監視などを行っていた人物も出てきます。私たち暴処法弾圧被告団も7学生らと団結し、奪還行動に合流しながら、両弾圧粉砕へ共に闘います。
次回公判も大結集をお願いします。(広島暴処法弾圧被告・古郡陸)
広島暴処法弾圧裁判
◆第5回公判
3月19日(水)午後2時
広島地裁304号法廷
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