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11・5大結集へ各地で決起 札幌 動労総連合軸にJRの廃線と闘う

20171026d-1.JPG 衆院選投票日の10月22日、札幌市で「『JRの廃線』と『安倍の改憲・戦争』は一体だ! 非正規(使い捨て)労働のない社会を!」を掲げ、「声をあげよう!10・22北海道集会」が、国鉄闘争全国運動・北海道の主催で開催され、30人が結集しました。
 司会の元NTT労働者が「朝鮮侵略戦争を絶対に止めるために、この集会をかちとろう」と開会を宣言。
 JR北海道が昨年11月、廃止対象とした路線の沿線住民で社保庁OBの方から講演を受けました。

 「北海道の鉄道は対ロシアの国防のために建設された。当時の人口は50万人。採算など度外視して国策として建設された」「戦後は植民地の鉄道から引き揚げた鉄道労働者や軍隊から復員した鉄道労働者を全部受け入れ、必要人員25万人に対して50万人になった。売店などには遺族を雇用した。これも革命を防止するために採算を度外視した」と歴史を振り返り、「鉄道はインフラであると同時に地域の文化の土台だ」と強調。
 さらに「『国に北海道の鉄道に投入する金がない』というのは嘘。架空名義の預金を没収するとか、JR本州3社から金を回すとか、JR北海道の遊休地を活用するなどいくらでも方法はある」と「国もJRも廃止ありき」と廃線への怒りを述べられました。
 また、年金や社会保障の問題にも触れ、「厚生年金は元々、戦費調達のための仕組み」「健康保険も結核の発見を目的にして徴兵制とセット」「軍人恩給はあっても、ドイツと違って階級で格差があり、最高の補償を受けたのは東条英機の遺族。しかも空襲などによる民間人の戦争被害者にはまったく補償がない」「年金が生活保護より安いのはおかしい」と、日本という国は戦争する国としての骨格を保持しているから、社会保障は根本的にまともなものにならないと批判しました。
 基調報告で自交総連SKさくら交通労組委員長の河野晃興さんが、「国鉄分割・民営化は国鉄労働運動つぶし、新自由主義の利権漁(あさ)りと並んで『北海道の切り捨て』が前提だった」と、国鉄分割・民営化絶対反対の立場で廃線と闘うことを呼びかけ、「ストライキを叩きつけなければJRは動けない。動労千葉や動労水戸、動労神奈川や動労東京に続いて闘おう」「11・5東京の労働者集会に総結集しよう」と闘いの方向性を提起しました。
 動労総連合・北海道の長尾信一委員長(写真上)は「JR北海道の実態は民間会社でなく、せいぜい半官半民」「各党の候補者が票集めのために『分割・民営化は間違っていた』なんて今頃言うな。それなら国鉄に戻せとなぜ言わない」と弾劾。「交通弱者をこれ以上増やさないために、鉄道労働者としての誇りにかけて闘う」と決意を明らかにしました。
 地域の合同労組が「労働運動と国際連帯の力で戦争を止める」、反戦団体の代表は「戦争した人がいる限り、抵抗を続ける」と発言。「会場から」として、室蘭星野文昭さんを取り戻す会、婦人民主クラブ北海道支部、福島からの避難者に続いて、全国運動事務局の青年が「新しい労働運動の姿を北海道からつくっていく」と決意を述べました。
 最後に閉会のあいさつを動労総連合・北海道の成田昭雄副委員長が行い、同書記長の音頭による団結頑張ろうで集会を締めくくりました。
 国鉄闘争全国運動・北海道は、6月に結成された動労総連合・北海道を先頭に8~10月にかけて、JR北海道の苗穂工場や札幌運転所をはじめ、主要産別の職場や大学、反原発や戦争法反対の集会にビラを配り、注目を広げる中で堂々とこの集会をかちとりました。
(札幌 J・S)

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