新潟市再任用解雇撤回裁判で原告・斎藤実さんが堂々の意見陳述
5月31日、新潟地裁で新潟市再任用解雇撤回裁判が始まった。昨年3月末の解雇、そして市人事委員会での門前払い決定を粉砕する闘いが始まった。この日の第1回口頭弁論には、傍聴に駆けつけた地域の仲間たち20人と一緒に、原告の斎藤実さんが元気に出廷。裁判所と新潟市当局を圧倒する意見陳述を行った。代理人の高島章弁護士が「公務員だって労働者だ」を認めさせる裁判、定年制は憲法違反と訴えた後、斎藤さんの陳述が行われた。
斎藤さんは3点にわたって訴えた。第一に、「私の解雇は、年金満額支給まで働くという当たり前の権利の侵害である」として、新潟市の解雇のやり方を徹底弾劾した。「私に対する狙い撃ち解雇。人事評価反対の先頭に立ってきた私を屈服させることが狙い。私が屈服を拒否したことで、解雇という強硬手段に訴えたのだ」と事態の本質を暴いた。
第二に、「非正規公務員の置かれた現状を問い、非正規職をなくしていく闘いである」と自分の闘いを位置づけた。「大量の非正規公務員は任期を理由に雇い止めされ、モノのように使い捨てにされている。民間よりも法的保護がない。にもかかわらず、新潟市当局は『非正規の分際で雇い止めにされても文句を言うな』という傲慢さ。こんなの許せない」と訴えた。
第三に、公務員労働者の誇りをかけて闘うことを戦闘宣言した。「橋下大阪市長の『諸悪の根源は公務員、労働組合だ』の言葉にはらわたが煮えくり返る思いだ。私は35年間市役所に勤務し、誇りを持って生きてきた。住民の安全・安心、市民生活の向上のために懸命に働いてきた。安心して働ける職場にしようと労働組合活動にも精力を注いできた。これは私にとって誇りである。新潟市は、私のこの生き方の転向を迫った。私に対する攻撃は、すべての公務員労働者にかけられた攻撃。理不尽な新潟市を徹底追及する」と、堂々と訴えきった。
相手側の代理人はうなだれ、裁判官は傍聴者の拍手喝采を制止することもままならなかった。緒戦の大勝利である。この勢いで斎藤さんの解雇を撤回させ、原職復帰をかちとるぞ!(新潟・YS)
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