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「われわれは人間だ!」と叫び、韓国で移住労働者がデモ行進

s20130430a-1.jpg 韓国では5月1日のメーデーに先だって、4月28日、移住労働者のメーデー集会とデモ行進が一足先に闘われた。労働基本権を認められていない移住労働者たちは、「労働者の日」として法定休日とされている5月1日に休みをとることができないため、直近の日曜日であるこの日に独自のメーデー集会を開いたのだ。ソウルでは、約400人の移住労働者と労組活動家が28日午後、市内中心部の普請閣前に集まり、労働三権の保障や強制摘発・追放の中止、雇用許可制の廃止などを求める横断幕やプラカードを掲げて闘った。デモでは「われわれは獣ではない、人間だ! われわれは労働者だ!」のシュプレヒコールを上げて行進した。 

 韓国には70万人の移住労働者が働いている。移住労組のウダヤライ非常対策委員長(ネパール出身)は集会で、「この土地の移住労働者は、s20130430a-3.jpgs20130430a-2.jpg低賃金、長時間労働、労働災害で命を落とし、政府の強制摘発と追放のためにまた命を失う」と弾劾し、「われわれはこれ以上、待つことも耐えることもできない」「韓国労働者と移住労働者が団結して、移住労働者の権利を闘争によってかちとろう」と訴えた。
 民主労総のチュボンヒ副委員長も、「政府に移住労組を労働組合として認めさせ、移住労働者の労働基本権を獲得するため、ともに闘いぬく」と決意を表明した。
 インドネシア、カンボジア、ベトナムなど、各地からの移住労働者が次々と立って発言、過酷で非人間的な移住労働者の現実を告発・糾弾した。「けがをしたり、病気にかかって死ぬ移住労働者の条件を今こそ終わらせよう」「韓国政府は、経営者ではなく移住労働者の声を聞け!」「移住労働者に責任を転嫁して不法労働者を量産し、人間狩りを認める雇用許可制を廃止しろ!」と声を高めた。ベトナムから来た労働者は、「団結」という意味の「DOAN KET」と書いたプラカードを持って参加した。バングラデシュから来た労働者は、バングラデシュの工場でこのほど発生したビルの崩壊と数百人死亡の大惨事について「これは結局、資本主義が私たちの命を奪っている」と言い、「労働者が団結して資本主義と闘おう」と訴えた。
s20130430a-4.jpgs20130430a-5.jpg フィリピン労総、インドネシア金属労組、タイ建設労組、タイ公共労総の労組活動家も登壇し、「万国の労働者団結せよ、インターナショナル! ソリダリティ!」と叫んで、集会に参加した移住労働者と連帯の挨拶を交わした。
 移住労働者のメーデーはこの日、ソウル以外の地域でも闘われた。テグ(大邱)では200人の移住労働者が公園に集まり、ネパールから来た労働者が「ビニール工場で8カ月間、昼夜2交替で働いて腰を痛めたが社長は病院にも行かせてくれなかった。労組を訪ねて労災申請をした後になって職場を移動することができた」と報告し、「移住労働者も人間らしく生活できるよう、雇用許可制を廃止して労働ビザをかちとろう!」と述べた。
 パククネ政権の雇用労働部長官はこの翌日の29日、経営者団体と政府、韓国労総の三者で「労使政代表者会議」をつくると発表し、経済人総連と韓国労総はなんと5月1日に「労使和合マラソン大会」を開くという方針を打ち出した。民主労総はこうした動きと対決し、「非正規職の正規職化! 労働基本権保障! 社会公共性を勝ち取る!」をスローガンに、闘う労働者のメーデーを、ソウル本部先頭に全国で闘いとろうとしている。これに連帯し、5・1新宿メーデーの大成功をかちとろう!(千)
 

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