ブエノスアイレスの77の国立病院で48時間スト
8月12日、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで、77の国立病院が一斉に48時間ストに入った。ストに決起したのは公立病院医療専門職労組(CICOP)のブエノスアイレス支部(1万人)所属の数千人の医師や看護師らだ。彼らは、25%の賃上げ、1500人の緊急大幅増員、国による医療費の大幅増額を要求している。アルゼンチンのインフレ率は、公式発表は9・3%だが実際には30%にものぼるとされる。マル・デル・プラタ産婦人科病院に勤めるアレジャンドラ・ガルシアさんは、「私たちの病院では、10年前は460人のスタッフで病院業務を回していました。それが今では260人です。私たちのキャパの2倍もの仕事が要求されているんです」と語った。
8月12・13日の48時間ストに対し、アルゼンチンの医療・健康相がまったく要求を受けつけない姿勢を取ったため、医師・看護師らは8月20日、再び77の国立病院で一糸乱れぬ24時間ストを闘いぬいた。CICOPのブエノスアイレス支部委員長は、「われわれのがまんも限界だ。われわれは『医療崩壊』といった事態をこのまま放置できないし、公的医療システムの破壊に手を貸すようなまねはできない」と語った。
ブエノスアイレスでは2006年11月にも48時間の一斉病院ストが闘われたが、それ以来、医療労働者と国との公然とした力勝負が続いている。アルゼンチンでは、こうした医療労働者の力強い闘いとタイアップして、いま全国各地で教育労働者の大幅賃上げをめざした大規模なストライキが頻発している。(せ)
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