6月9日、国鉄闘争の正念場を迎え4カ月間決戦へ総決起集会
「国鉄闘争30年の歴史の中で最大の正念場を迎えた。持てるすべての力を尽くして4カ月の決戦を闘おう!」――国鉄闘争全国運動が呼びかけた6・9全国集会が、東京・文京シビックホールを埋める1800人の結集で大成功をかちとった。
今年前半の職場生産点における豊かな実践と大前進をひとつに結集するとともに、動労千葉鉄建公団訴訟判決日である9月25日までの4カ月間決戦に一丸となって突入する総決起集会となった。
司会は全国金属機械労組港合同の木下浩平さんと東京西部ユニオンの青年女性労働者という若い2人の労働者が務めた。開会あいさつに立った呼びかけ人の花輪不二男さん(世田谷地区労顧問)が、改憲と戦争、沖縄新基地建設、総非正規職化に突き進む安倍政権を火の出るようなアジテーションで弾劾し、集会は一気にヒートアップした。
連帯あいさつは、全国運動結成から一貫して連帯を重ねてきた全国一般東京ゼネラルユニオンの代表と、決戦の三里塚からかけつけた北原鉱治反対同盟事務局長が行った。北原さんは、判決が目前に迫った市東さん農地裁判の勝利に向け7・14三里塚全国集会(千葉市)への大結集を強く呼びかけた。さらに、呼びかけ団体である全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の西山直洋執行委員、呼びかけ人の伊藤晃さん(日本近代史研究者)、金元重さん(韓国労働運動史研究家)が、それぞれの立場から階級的労働運動の復権にむけた熱い訴えを行った。
国鉄闘争の火をもっと大きく!
動労千葉からの報告に立った田中康宏委員長は、“民間活力の爆発(=全面民営化だ!)”をキーワードとする安倍「成長戦略」を怒りを込めて弾劾し、「国鉄分割・民営化以降26年にわたって展開されてきた新自由主義政策は正体はもう誰の目にも明らかだ。すべては日本政府と財界による労働者への全面戦争だった。このことを本当に暴き出し、これに決着をつけたときに逆転が始まる」と述べ、現在の攻防の中で国鉄闘争が持っている巨大な可能性をあらためてはっきりさせた。そして、この1年間の1047名解雇撤回闘争の大きな前進を報告し「情勢は可能性に満ちている。9月25日までの4カ月間にこれまでの努力のすべてを注ぎ込もう。この闘いの中で、全国のあらゆる職場に無数の闘う労働組合を復権しよう。今日の集会をその出発点にしよう」と熱烈に呼びかけた。
動労千葉鉄建公団訴訟が重大局面を迎える中で特別報告に立った葉山岳夫動労千葉弁護団長は、昨年6月29日の一審判決と、控訴審で提出した新証拠の意義をわかりやすく解き明かし「弁護団は最後の勝利の日まで徹底的に闘う」と宣言した。
参加した動労千葉争議団・国労闘争団・弁護団が全員登壇すると、会場の熱気はさらに高まった。動労千葉争議団の高石正博団長は「9月25日の判決日までになんとしても10万筆の署名を集め、大反動をひっくり返そう」と述べ、同じく中村仁さん、国労秋田闘争団の小玉忠憲さん、国労小倉地区闘争団の羽廣憲さんも揺るぎない決意を明らかにした。争議団・闘争団の燃えるような決意に参加者全員が聞き入り、割れるような拍手でともに闘い抜く決意を示した。さらに、「解雇撤回・JR復帰」の10万筆署名の呼びかけを自交総連北海道地連の杉本一郎書記長が行い、さらに署名呼びかけ人からの心のこもったメッセージが読み上げられた。
集会のもう一つのハイライトは、外注化粉砕・大幅賃下げ阻止に向けた現場からの決意表明だ。動労千葉幕張支部の山田護支部長、動労千葉貨物協議会の佐藤正和議長、動労水戸の石井真一委員長、動労西日本の赤松賢一副委員長、弁護団の森川文人弁護士が次々とマイクを取りった。なんとしても組織拡大を実現し、JR資本による外注化攻撃を打ち砕くまで闘い抜く鮮明な決意が示された。この1年間の激闘と前進を踏まえ、攻撃への怒りとともに勝利への確信と展望が伝わってくる発言だ。
被災地・反原発・改憲阻止・沖縄
さらに、ふくしま共同診療所の医師、仙台市役所・動労千葉を支援する会の引地真理子さん、憲法と人権の日弁連をめざす会事務局長の武内更一弁護士、呼びかけ人である宮城盛光北中城村議(元全軍労牧港支部)が発言。
最後に職場からの報告と決意として、国労郡山工場支部の橋本光一さん、呼びかけ人である愛媛県職労の宇都宮理委員長、大阪市職の赤田由行さん、東交の労働者、東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会を先頭とする合同労組の仲間、全学連の斎藤郁真委員長、動労千葉青年部の滝厚弘副部長が決意を述べた。自治体を始めとする職場生産点から闘いが力強く始まっていることを示した。
集会宣言を動労千葉を支援する会の山本弘行事務局長が読み上げて全体の拍手で採択。閉会あいさつで呼びかけ人の入江史郎さん(ス労自主委員長)は「国鉄闘争は今なお生き生きと闘い抜かれている。この闘いこそ労働者の未来を切り開く」と述べ、集会を締めくくった。全金本山労組の長谷武志副委員長の音頭で団結ガンバロー、動労西日本の大江照己委員長のリードでインターナショナルを大合唱し、圧倒的な高揚感のうちに集会を終えた。(O)
この記事へのコメントはありません。