三里塚反対同盟が3回目の緊急3万人署名一斉行動
7月7日、三里塚芝山連合空港反対同盟は、市東孝雄さんの農地取り上げに反対する緊急3万人署名の第3回一斉行動を行った。
今回は、芝山町の各地域と成田市三里塚が対象だ。言うまでもなく、A滑走路の影響を直接に受けている、空港反対運動のもともとの基盤地域である。
午前9時、天神峰の市東孝雄さん宅離れに反対同盟と支援連が集合した。
北原鉱治事務局長が、「足かけ48年を数える三里塚闘争も新たな山場を迎えている。今日一日熱中症に気をつけながらがんばろう」と一同を激励した。それぞれの分担地域を確認しつつ、署名用紙、ビラ、リーフ、討議資料などを持ち、炎天下の中を全員が出発した。
伊藤信晴さんは川津場地区を回った。白枡に住む伊藤さんはかつて芝山町の青年団でバレーボールの監督を務めたこともあり、そうした関係も掘り起こしつつ、農家を中心に一軒一軒訪ねた。
市東さんが自ら耕している農地について空港から明け渡しを迫られていること、裁判の判決が今月29日に迫っていること、旧地主が市東さんに秘密で空港に売り渡すなどさまざまな違法・脱法行為――これらを懇切丁寧にカラーリーフを駆使して話しかける。
この理不尽を同じ農家として見過ごしにできない人たちばかりで、農作業の手を止めて署名してくれる人が相次いだ。市東さんとは小学校の同級生だった人は「そういうことになっていたのか」と署名に応じ共感を示した。
闘争の初期には駆けつけた思い出を語る人、中核派現闘の名前や顔を覚えている人もおり、行く先々で話がはずんだ。また、家族・親族・知人などが空港内や空港関連で働いている人も芝山町では非常に多く、そのことを理由に署名を断る人にも、伊藤さんはていねいに説明・説得し相手の心を動かした。結果としてこの日、伊藤さんは事前の控えめな目標を大幅に上回る23筆の署名を獲得した。
北原さんは宣伝カーに乗り込み、南三里塚など要所では辻立ち演説を行いながら、自ら先頭で足を運んで署名を集めた。萩原進事務局次長も地域を回って署名を次々と獲得した。
夕方5時に再び市東さん宅離れに集合。結果を集約し、それぞれが直面した事例や地域の特色などを報告しあった。
この日の一斉行動で205の署名が集められた。前日の6日には、婦人行動隊の鈴木加代子さん、宮本麻子さん、木内敦子さんを中心に女性だけの街頭宣伝をJR津田沼駅頭で行い、69筆の署名を集めたことも報告された。さらに全国各地から送られてきた分などを集計し、現在の数は9642筆と確認した。
最後に、萩原進事務局次長が、「闘いの成果が目に見える形で表れている。緊急3万人署名を7・14全国集会とその後の提出行動へ向けて一層積み上げていこう。空港問題に悩み苦しんでいる住民の現状を理解し、周辺回りを続けていこう」と訴え、7・14への最後の奮闘を促した。
7・14まで1週間を切った。時間の許す限り最後まで署名を集め、集めた署名を携え、全国から7・14へ結集しよう。(TN)
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