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台湾で反核5万人デモ 第4原発の工事を停止に追い込む

20140428b-1.jpg 4月27日、台湾で5万人規模の反原発デモが爆発し、このデモの高揚の中で、馬九英政権は、第4原発の工事停止を発表した。
 台湾では3.11福島原発事故3周年を前にした3月8日に全土で10万人の反原発デモが行われている。だが馬政権は工事を強行し続けており、建設中の第4原子力発電所の試運転が迫っていた。、馬英九政権は昨年「8月を目途に(第四原子力発電所の稼働をめぐる)住民投票を行う」と表明していたが、住民投票さえ葬り去られている。こうした状況の中で中で4月22日に、林義雄・元民進党主席が原発反対を訴えてハンガーストライキに突入し、これがきっかけとなって労働者学生の怒りが爆発し、その後連日の数千、数万のデモや抗議行動が台北で行われてきた。23日には、立法院に突入しようとする労働者学生と警察が激突し、9人の逮捕者が出ている。26日にも総統府前で、2万人規模の集会が開催されている。

20140428b-2.jpg そして27日のデモは5万人に膨れ上がった。デモ隊は、台北駅前の忠孝西路で座り込みに転じ、大通りを完全に占拠した。この結果、台北の交通は完全に麻痺し、しかも5万人という参加者の数に、警察も排除などできなくなってしまった。この闘いの爆発には、今年3月から4月にかけて闘われた中台サービス協定に反対する立法院選挙闘争、50万人の労働者学生の決起を引き継ぐものがある。
 こうした数万人の労働者学生の集会・デモに追いつめられて、馬政権はついに「第四原子力発電所の一号機は、工事をせず、検査のみをし、検査をした後に、そのまま封鎖保存する。二号機は、工事を全面的に停止する」と、第四原子力発電所の工事を停止することを発表したのである。
 これはものすごい勝利である。計画から30年が経つが、この30年の歴史はそのまま労働者学生の反原発闘争の歴史であり、その闘いがついに工事停止に追い込んだのである。しかも第四原子力発電所は、日本の原発輸出(一号機原子炉が日立製作所、二号機原子炉が東芝、各発電機が三菱重工業からの輸出によるもの)によって建20140428b-3.jpg設されており、それは同時に日本の原発輸出政策との闘いでもあった。
 しかしこの発表には、完全停止とは言いがたい問題がある。一号機に関して「封鎖保存」と言っているのは、将来の工事再開と稼働の可能性を留保しているからであり、あくまで一時的な工事中止でしかないのである。しかも昨年の「住民投票」をはじめ、何度も政府は人々を騙してきた。したがって台湾の労働者学生は、この発表に対して「工事停止」は「建設完全中止ではない」として、計画の全面撤回と廃炉を求めて闘いを現在継続している。この闘いは、馬政権政権を打倒するまで止むことはないだろう。世界恐慌の爆発の中で、あるいは中国経済の破局の中で、台湾は経済的にも政治20140428b-4.jpg的にも危機を深刻化させ、その犠牲を転嫁されようとしている労働者学生が次々と決起して真向から体制と対決する状況に入ってきている。明らかに台湾の階級情勢は、新たな激動に突入しているのである。
 この台湾での闘いは、闘えば勝てること。労働者学生の広大な決起が、原発を止め、反動政権を打倒できる展望を示している。何よりも求められているのは労働者の組織化であり、そして学生の組織化だ。団結を作り、組織を拡大することだ。国鉄決戦を基軸に階級を組織し、その力で原発再稼働を阻止し、台湾、そして大陸の労働者との団結を勝ち取っていこう!(K)

写真は、上から
1 台北駅前の大通りを占拠する数万人の労働者学生(27日)
2 台北駅前の大通りを占拠してダイインをする(27日)
3、デモをする青年たち(27日)
4,総統府前での集会(26日)

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