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香港非正規港湾労働者へのストライキ支持拡大 7日に5000人デモ

20130408a-1.jpg 香港の非正規港湾労働者のストライキは、弾圧にも屈せずに不屈に続いている。6日に埠頭労働者の労働組合は組合大会を開催し、23%の賃上げを要求してストライキを継続することを決定した。会社側は5000香港ドル(約6万3000円)をストに参加しない労働者に支払うことで労働者を分断するという卑劣な工作をしているが、労働者たちは5000香港ドルのために人格を会社に売ることはできないと訴えている。そして団体交渉には派遣先である香港国際コンテナ埠頭だけでなく、派遣元の派遣会社の代表の出席も要求していくことを確認した。さらに賃金の問題だけでなく、職場の安全問題についても会社と団交していくことを決定した。 

20130408a-2.jpg この非正規労働者のストライキは空前の支持を受けている。大陸を含む全国からのカンパは200万香港ドル(2512万円)に達した。5日には香港大学の学生のみならず遠く北京大学の学生までが駆けつけて、この港湾労働者のストライキの支援行動に決起した。「学生と労働者の関係について、論じようとは思わない。この社会の機構の中で、私たちは一体だということをただ感じるだけである。一切は権利のための闘争であり、それは誰もが同じではなかろうか? …これはひとつの社会的共同体的存在なのだ」と、ある学生は語っている。抑圧と搾取に抗して、労働者階級と学生の熱い団結が勝ち取られているのである。
 こうして大会の翌7日に、香港国際コンテナ埠頭を牛耳る香港最大のブルジョアジー・李嘉誠の長江実業グループの本部、及び香港特別行政区政府へのデモが行われた。このデモは参加者が5000人の達し、20130408a-3.jpg香港市民の熱烈な参加と共感を呼んだ。埠頭労働組合の代表は「こんなにも多くの市民が、私たち埠頭の兄弟たちを支持するために街頭に出てきてくれるとは想像もできませんでした。本当に感動です」と特別行政区政府前の集会で発言している。
  このデモでもうひとつ特徴的なことは、香港で働く東南アジアからの出稼ぎ労働者が合流し、港湾非正規労働者のストライキの支持を表明して闘ったことである。彼らは「港湾非正規労働者は、私たちと同じだ。同じように抑圧され、搾取されている」と訴えてデモに参加した。「労働者に祖国はない」。香港の港湾非正規労20130408a-4.jpg働者の闘いは今国境を越えた闘いとなり、大陸と東南アジアを結んで東アジア全体を揺るがす闘いなっているのである。それは非正規労働者の境遇と存在が、今や世界の労働者階級の現実そのものであり、労働者は勝利するために国境を越えて団結を求めているからである。
 このストライキに決起したのはそもそも埠頭の非正規のコンテナ労働者だが、彼らの闘いは今や港湾の物流や運輸労働者の組合にも波及し、8日にはこれらの労働者を含む港湾労働者の一斉ストライキに発展しようとしている。港湾の非正規労働者の不屈の闘いは、大激動に突入した。
 こうした大激動に対応し、国際団結を作り出していく闘いの核心はまさに「外注化阻止・非正規職撤廃」の中にこそある。団結を求めて全力で闘い抜こう!(K)

写真は
①6日の埠頭労働組合の大会
②4月7日の5000人デモ
③ストライキ支持を表明する北京大学学生の横断幕
④埠頭非正規労働者支持のデモをする香港外国人使用人労働組合所属の東南アジア各国の労働者
 

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