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中国 裕元工業ストライキ、新段階へ,4万人超えるスト続く

20140428a-1.jpg 広東省東莞市にある裕元工業有限会社の労働者4万人のストライキは、25日に至るも不屈に続き、資本を追いつめるとともに、闘わない総工会(中国スターリン主義の御用組合)を弾劾して闘われている。18日には数十人の労働者が逮捕されたが、その弾圧と真向から対決してストライキを貫徹している。
 このストライキは、14日から数万人の大規模ストライキとなったが、5日より一部工場のストライキが開始されており、すでに3週間になろうとしている。このストライキは、会社が労働者のために納入すべき社会保険料や住宅公共積立金をちゃんと納入していなかったことが直接の原因となっているが、本質的には、そのあまりに劣悪な労働環境に対する積もりに積もった怒りの爆発である。

20140428a-2.jpg この裕元工業有限会社は台湾資本による外注請負会社であり、アディダスやナイキなどの靴の製造を請け負っている。外注企業はその資本の性格から、ますます徹底して労働者を非正規化し、低賃金化し、劣悪な労働環境で働かせる。この裕元工業有限会社でも、「労働者の生活と待遇は奴隷のような状況」とされている。ここの工場の作業では、有害物質も使っているが、作業の有害性については意図的に労働者に隠している。。一日の労働時間は11時間。作業中に怪我をしても、工場側は賠償ではなくて「寄付」で済ますことを労働者に強制している。また作業中はトイレに行くこともできない。宿舎もひどくて廊下で労働者が寝ている状況。食事も何年も前の古米にダイコンやレタスを載せたものという代物で、器は洗ったのかさえ疑われるほどきたない。
20140428a-3.jpg こうした外注請負企業の奴隷のような労働状況への労働者階級の怒りが、4万人の数週間にわたるストライキとなって爆発したのである。
 この裕元工業有限会社のストライキは、全世界の労働者の連帯行動を生み出している。香港の職工連盟は、4月17日に連帯声明を発表し、街頭での抗議行動に決起している。4月23日には、中華民国鉄道労働組合連合会をはじめとする15労働組合が連帯声明を発表し、翌24日には街頭デモに立っている。ここでも鉄道労働者が先頭に立っている。さらにアメリカのニューヨークやロサンゼルス、トルコ、オーストラリアなどで労働者・学生が抗議行動に決起している。
 一方で大陸の労働者たちが積極的にこの争議を支援しているほか、広州大学をはじめとする学生たちが、アディダスなどへの抗議行動に立っている。
 この運動の国際的な広がりは、なぜ生まれたのか?それは、裕元工業有限会社が外注請負会社だからであり、全世界で進む外注化への怒りがこの不屈の労働者の争議への国際連帯を生み出しているのである。
20140428a-4.jpg 裕元工業有限会社の労働者たちは、5月1日が目前に迫る中、「メーデー精神を貫く!」と闘っている。中国の労働者階級の荒々しい決起が、メーデーを前に歴史的な爆発をかちとっているのである。
 求められているのは、まさに「外注化阻止」「非正規職撤廃」の闘いである。ここに新自由主義と対決する全世界の労働者の闘いの核心がある。国鉄決戦を徹底的に推進し、決起する中国の労働者との団結をつくりだしていこう!(K)

写真は上から
 1、4万人を超えるストライキを不屈に闘う裕元工業の労働者
 2、連帯して決起した香港の職工連盟
 3、アディダスを弾劾する広州大学の学生
 4、ニューヨークでの抗議行動

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