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10・1外注化阻止へ650人が郡山工場包囲デモ

20140913a-1.JPG 9月11日、「10・1郡山総合車両センターの外注化阻止」を掲げて、郡山工場を包囲する650人の戦闘的デモが闘いぬかれた。
 郡山総合車両センターの業務の根幹部分を10月1日に外注化するというJR東日本の攻撃に対し、国労郡山工場支部は9・11闘争を決定した。しかし、国労本部、東日本エリア本部、仙台地本は、資本・権力の手先となって支部に圧力をかけ、その闘いを中止させた。同支部の橋本光一さんはこの大反動を受けて立ち、全力で立ち向かって、9・11への結集を全国の労働者に呼びかけた。その渾身の決起に応え、国鉄労働者を先頭に全国から650人の労働者が郡山に結集した。その団結と物質力はJR東日本を震撼させ、闘争に敵対する体制内労組幹部に痛打を与え、郡山工場で働くすべての労働者の心を揺さぶった。

●工場の労働者の心揺さぶるデモ
20140913a-2.JPG 午後1時、本町緑地公園でデモ出発前の集会が開始された。主催者としてあいさつした橋本光一さんは、「JR会社はこの集会・デモに対応不能に陥り、完全にビビッている。これだけで勝利だ。今日は10・1外注化をぶっ飛ばす行動を」と意気高く訴えた。
 ふくしま合同労組の市川潤子委員長、福島労組交流センターの渡辺馨代表が、橋本さんと一心同体となって外注化阻止へ闘う決意を表明した。
 国労秋田闘争団の小玉忠憲さんは、「解雇から27年、この闘いを待っていた。JR体制を打倒することと国労本部を打倒することは一体だ。動労千葉・動労水戸―動労総連合のように闘うのが労働組合だ。全国に動労総連合をつくろう」と呼びかけた。
 動労水戸の辻川慎一副委員長は、動労水戸がストライキでここに結集していると報告した。そして、「動労水戸がストライキでここに来たのは、郡山工場の労働者に私たちの火をのり移らせるためだ。われわれは労働者階級だ。国労指導部の腐った反動によって支部の決定ではなくなったが、それは国労指導部の終わりを示しても、郡山工場の青年を始めとする労働者たちの終わりではない。これがスタートだ。11・2労働者集会に向け、動労総連合を全国につくる」と熱い決意をほとばしらせた。
 集会後、参加者は工場包囲のデモに出た。デモの先頭には、橋本さんとともに動労総連合の青年組合員が立ち、代わる代わるにデモコールの音頭をとった。広大な郡山総合車両センターを取り巻いて進むデモ隊の「外注化阻止」のシュプレヒコールは、工場の隅々に響き渡り、下請けも含めて六百数十人の労働者の心に届いた。外注化対象の職場に近づくと、橋本さんがマイクを握り「外注化を絶対に止めよう」と心の底から訴えた。

●絶対反対を貫き団結を守りぬく
20140913a-3.JPG デモを貫徹して開かれた集会は、熱気と高揚感に包まれた。
 動労千葉弁護団の森川文人弁護士が「外注化の狙いは団結破壊。敵が一番嫌がる団結の拡大で反撃を」と喝破した。地元の福島から、ふくしま共同診療所の布施幸彦医師、全国農民会議共同代表の鈴木光一郎さん、3・11反原発福島行動実行委の椎名千恵子さんが今後の闘いへの決意を述べた。
 橋本さんの基調提起は圧巻だった。「9・11集会をめぐり、郡工の仲間といろんな議論をしてきました。毎日、胸がしめつけられるような思いで、お互いに議論をしてきました。郡工支部の40人は、激しい議論をし、でも最後は同じ方向を向いて歩いてきた40人です。今日の集会は支部主催でなくて本当に残念ですが、この集会をめぐって国労組合員は本当に揺れ動いています。国労以外の労働者は、外注化自体は絶対に反対ですから、この集会を支持してくれています。そして何よりもJR会社がびびっています。その意味では、今日は、集会・デモを始める前からすでに完全に勝利しています」「この闘いは郡工だけの闘いではとまらない。敵は安倍・葛西、国家との闘いだ。動労千葉や動労水戸のように闘おう。それが勝利の道です」「郡工は、私たち現場労働者がつくってきたものです。勝手に外注化させることは許せません。私たちは御用組合ではありません。解雇と外注化と戦争に反対します。さらに階級分岐を促進し、大きく、強くなって絶対反対で郡工の団結を守りぬきます」。万感の思いを込めた橋本さんの発言に、惜しみない拍手が送られた。
20140913a-4.JPG 国労新宿駅分会、動労水戸、動労西日本、埼玉労組交流センター、高陽第一診療所労組などから激布が贈呈された。
 動労総連合の青年組合員が壇上に並んだ。動労水戸の羽部圭介さんと照沼靖功さん、動労千葉の北嶋琢磨青年部長と木科雄作さん、動労西日本の山田和広書記長が、それぞれ簡潔かつ決然と外注化阻止の決意を語った。この日の闘いを橋本さんとともに牽引した動労総連合の青年組合員の姿は、階級的労働運動の新たなリーダーの登場を鮮烈に印象付けた。
 国労新潟県支部の星野文男さんが、支部闘争委員会決定でこの闘いに参加していると報告し、9・11闘争を圧殺する国労本部打倒の決意を述べた。
 動労千葉の田中康宏委員長は、「今日、この場に来ていない国労郡山工場支部の仲間たちは引き裂かれる思いでいると思う。国労エリア本部、地本は闘いの中止を命じたが、10月1日の外注化強行、来週にも強制出向の命令が出るという現実は何も変わっていない。外注化反対闘争をつぶしてくるのは、資本の手先になった労働組合幹部だ。だから労働組合が変わればすべては変わる。現場から闘う労働組合をつくり直す一歩が今日、始まった。すべての職場で声を上げ、怒りをすべて11・2労働者集会に結集させよう」と力説した。
 動労水戸の石井真一委員長は、「国労郡山工場支部が呼びかければこれだけの人が集まる。しかし、国労本部や地本に負けたら団結はつぶされる。動労総連合のように絶対反対で闘おう。全国に動労総連合をつくろう。動労総連合の青年が今日、郡山工場の門前に立った。青年はやる気になっている。これが一番の勝利だ」と核心点を突き出した。
 全金本山労組の長谷武志副委員長、合同一般全国協議会を代表して東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の吉本伸幸書記長、八尾北医療センター労組の灰垣美佐子書記長がともに闘う決意を表明した。
 集会後、郡山駅前までのデモが打ち抜かれた。沿道の関心は高く、デモ隊に手を振って応える人びとが続出した。郡山駅前での解散集会で、橋本さんは「外注化を強行すればこうなるとJRに見せつけることができた。大成功だ」とこの日の闘いを総括した。

●動労総連合の青年が闘いを牽引
 動労総連合の青年たちは、この日の朝、郡山工場の門前で闘いへの結集を労働者に訴え、昼には郡山駅前で街頭宣伝を貫徹した。こうした動労総連合の青年たちの闘いこそ、階級的労働運動派が主流派に躍り出る展望を示している。
 国労東日本エリア本部や仙台地本は、郡山工場支部と動労千葉・動労水戸の合流を恐れて支部主催中止の大反動に踏み込んだ。だが、その思惑は完全に裏目に出た。組合の枠をこえてこの日の闘いの成功に全力を挙げた動労総連合の青年たちの闘いは、東労組傘下の青年や下請けの労働者を巻き込んだ郡山工場全体の決起をつくる起爆剤となることは間違いない。国鉄決戦は新たな段階に突入した。この勝利を11・2労働者集会1万人結集の実現へ!(K)

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