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三里塚農地裁判、東京高裁が結審を強行 高裁に抗議・弾劾の拳

20150306c-1.JPG 3月4日、三里塚反対同盟と全国の労働者・農民・学生は、農地裁判控訴審闘争の最大の山場としてこの日に臨んだ。
 早朝から三里塚支援連の仲間が裁判所前でビラまきを開始。午前10時30分からはリレートークが行われ、「東京高裁は審理を尽くせ」と迫った。全学連の斎藤郁真委員長も、三里塚勝利と安倍政権打倒を鋭く訴えた。

 午前11時30分、日比谷公園霞門に、三里塚に心を寄せる人びとが次々と結集した。反対同盟事務局の萩原富夫さんがマイクを握り、「今日の傍聴闘争は決定的に重要。小林裁判長の結審策動を粉砕するデモを高らかにかちとろう」とアピールした。これに応えて、動労千葉争議団の中村仁さんなどが発言に立った。
20150306c-2.JPG 正午、「耕す者に権利あり/小林裁判長は農地を奪うな」と大書された横断幕を掲げた反対同盟を先頭に、120人のデモ行進が出発した。宣伝カーからは宮本麻子さんがアピールを発し、霞が関一帯に「農地死守」の声をとどろかせた。いつにも増して大量動員された公安警察・私服刑事が弾圧の機をうかがい、周囲を取り巻いている。
 午後2時、反対同盟と顧問弁護団は、この日までに集めた5663筆、累計2万3054筆にのぼる農地取り上げに反対する署名を、東京高裁第19民事部の書記官室を訪れ提出した。
 午後3時、102号法廷で開廷。小林裁判長は、「みなさんお久しぶりです」などととわざとらしく述べ、弁護団に陳述を促した。
 今回提出した準備書面(1)は、一審の千葉地裁・多見谷判決をなぞるだけのNAAと千葉県の主張に、徹底的に反論し批判する内容だ。
 空港公団=NAAが行った土地取得、小作権解約申請、明け渡しを求める民事訴訟はことごとく違法で無効である。耕作者である市東家に秘密で、空港施設への転用のめども立たない農地を、「転用目的」と偽って取得したのだ。事業認定が切れて強制収用できない土地を民事訴訟で強奪するという理不尽に、裁判所は加担するのか!
 この追及は小林裁判長とNAA、千葉県の代理人を的確に追いつめた。
 裁判長は、弁護団が30分に及ぶ陳述を終えるやいなや、突如として「弁論を終結します」と宣言した。
 傍聴席から一斉に怒号がたたきつけられ、法廷は騒然となった。弁護団はただちに裁判官忌避を申し立てた。小林ら3人の裁判官は法廷から即座に逃亡した。閉廷の宣告も期日指定もしていない。こんなデタラメがあるか! 百人近い傍聴者と弁護団は一体で抗議・弾劾の声を上げ続けた。廷内には裁判所職員が次々と増員され、反対同盟を始め傍聴者を暴力的に排除していった。
 絶対に許すことはできない! 全員が裁判所前に再結集し、抗議のシュプレヒコールを徹底的にたたきつけた。
20150306c-3.JPG 近くの会場で、報告集会が伊藤信晴さんの司会で152人が参加して開かれた。冒頭に市東孝雄さんが発言した。しっかりと前を向き「〝一発結審”が当たり前の高裁で、4回裁判を開かせました。今日ははらわたが煮え返るような悔しい思いですが、これをバネにがんばります」と不動の決意を述べ、割れんばかりの拍手を浴びた。
 続いて、葉山岳夫弁護士を始め弁護団一人ひとりが立ち、「暴力装置」としての本性をむき出した小林裁判長の暴挙を断罪し、農地裁判絶対勝利の決意を述べた。
 動労千葉の関道利執行委員、動労水戸の石井真一委員長などが、連帯発言を行った。
 最後に萩原富夫さんが、「農地裁判控訴審をこの1年闘いぬいたことは偉大な勝利。3万署名運動を継続し、勝利判決を絶対にもぎ取るため今日から猛然と闘いを開始します。3・29全国集会に総力で結集しよう!」と一同の奮起を促した。
 最後に団結ガンバローを三唱し、全員が反対同盟と怒りを共有した。(TN)

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