現代の治安維持法と闘う会 盗聴法改悪を許さない3・21集会に210人
3月21日、東京・杉並区のセシオン杉並で「秘密保護法廃止! 戦争に突き進む安倍政権を倒そう 盗聴法改悪を許さない3・21集会」(主催・現代の治安維持法と闘う会)が開催され、210人が集まった。集会は、13日の安倍内閣による新捜査手法関連法案の閣議決定に怒りの大反撃を宣言する場としてかちとられた。そして何より、日帝の中東参戦下で激化する権力の治安弾圧に対し、あくまでも完全黙秘・非転向の原則を敢然と貫くことが不動の勝利の道であることを鮮明にさせ、画期的な大成功をおさめた。
集会の最初に、救援連絡センター運営委員の長谷川英憲さんが主催者あいさつに立った。「取調べの『可視化』と称して導入が狙われている録音・録画制度は、権力による人民への攻撃であり、完全黙秘の解体を狙うものだ。これを『権利の拡大』とか『冤罪防止の手段』などと美化したり、『新捜査手法と別法案ならいい』などと容認することは絶対に許せない。膨大な人びとが生きるために立ち上がる時代だからこそ、救援連絡センターが50年近く貫いてきた完全黙秘・非転向の原則を絶対に守らなければならない。完全黙秘こそ権力の治安弾圧に対する唯一の回答だ」と力強く宣言した。
続いて「憲法と人権の日弁連をめざす会」事務局長の武内更一弁護士が「狙われている治安立法 政府・法務省のたくらみは何か」と題して講演した。武内さんは、司法取引の導入や証人隠ぺい制度の新設・強化、取調べの録音・録画などを含む刑事訴訟法改悪、盗聴を大幅拡大する通信傍受法改悪を明快に暴露し、「これらは戦争遂行と民衆の反対運動への弾圧、特に団結・集団・組織を破壊しあるいはその形成を事前に抑止するための戦時司法制度であり、まさに〝現代の治安維持法"だ」と鋭く喝破した。特に取調べの録音・録画について「私は絶対に『可視化』という言葉は使わない。これは警察・検察が自白の任意性を立証するために都合よくつくられた『権力の武器』であり、『取調べの適正化』などでは断じてない」と強調し、これに賛成した日弁連執行部を厳しく弾劾した。そして、あらためて完全黙秘の原則こそが勝利の道であることを鮮明にさせた。
続いて山本志都弁護士が「『特定秘密』とは何か」と題して講演し、この間ネット上に流出した警視庁公安部外事三課の捜査資料などを紹介しつつ、警察権力による違法捜査の実態を怒りを込めて暴露した。
迎賓館・横田爆取デッチ上げ弾圧裁判被告団の板垣宏さんがカンパアピールを行った後、動労千葉国際連帯委員会の山本弘行さんが民主労総ゼネスト支援の訴えを発した。続いて2・3福島大弾圧で不当逮捕され、完全黙秘・非転向を貫いて2月24日に奪還された全学連の古郡陸君が勝利報告に立った。古郡君は冒頭、昨年12月に逮捕・起訴され勾留されていた京都大学同学会書記長・作部羊平君が3月13日に保釈・奪還されたことを報告し、「権力の弾圧は分断攻撃であり、団結を拡大することが最大の反撃です。完全黙秘とは手段の問題ではなく、仲間の団結を生みだす闘いです。だから完黙で勝てるんです」と勝利感あふれるアピールを行った。
さらに、東京西部ユニオン副委員長の北島邦彦さんが「戦争絶対反対!安倍を倒せ!杉並丸ごと民営化を阻止!」を掲げて4月統一地方選を闘う決意を述べ、「選挙戦を通じて、権力の治安弾圧をはね返す階級的団結を杉並の地につくる」とアピールした。
最後に主催団体事務局がまとめと方針提起を行い、司会の青年労働者の元気なシュプレヒコールで集会を締めくくった。(I)
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