新大阪郵便局 雇い止め反対でスト 団結固め組合員拡大へ展望
大恐慌の「恐慌の中の恐慌」への突入情勢下、民営化・非正規職化・外注化攻撃への決定的な反撃が郵政の新大阪局から始まった。
会社は2月末、関西合同労組新大阪局分会の結成以来の中心メンバーであり新大阪局で11年間も深夜労働を強制させられてきたA組合員に対し、3月末での雇い止めを通告してきた。雇い止めの理由としている些細(ささい)なミスは民営化と深夜労働が原因だ。
3月16日、A組合員は雇い止め反対の第1波1時間ストライキを断固として打ち抜いた。ストに先立って、A組合員を先頭に分会全員、支援の関合労の労働者65人は局前での総決起集会を行った。その迫力の前に会社と国家権力は一指も触れることができず、新大阪局前は解放区となった。スト通告では、労務担当の責任者である総務部長が逃亡し、代わって対応した職員に怒りをたたきつけた。
この闘いは動労千葉、動労水戸がストライキで闘う3月決戦と一体で貫かれ、新大阪局はじまって以来の歴史的ストとなった。分会全員が今回のストで〝一人の解雇はすべての労働者の問題だ〟と確信し、分会の団結はこれまで以上に強固になった。ビラを受け取った労働者からは激励のファックスや支援の声が届けられた。闘いは、JP労組本部の支配下で苦しむすべての非正規労働者を獲得する展望を開いた。新大阪局に「革命」が起こったのだ。
3月23日の第2波ストライキはA組合員と同じ輸送部のB組合員もストに入った。第1波ストと同じく局前で行われた総決起集会には60人が結集した。集会で決意表明に立ったA組合員は「今回の解雇攻撃は自分一人の問題ではない。すべての労働者の問題だ。民営化が一切の原因であり、自分は防波堤となって闘う。非正規の切り捨てはおかしい。こんな郵政はおかしい。みんなで社会を変えていこう!」と熱烈な戦闘宣言を発した。また自身の解雇攻撃とひとつの問題である局内の事故問題も弾劾した。
集会ではさらに関西各地の郵政労働者からの連帯のあいさつ、動労西日本、八尾北医療センター労組などの発言を受けた。仲間たちとの団結と力強い送り出しで、第2波ストライキも大勝利した。
新大阪局は近畿全体の郵便物が集中し、約2千人の労働者が働いている。そのうち8割を占める非正規労働者が〝モノ扱い〟で深夜労働などに従事しているのだ。新大阪局分会の闘いは富田林局解雇撤回闘争と一体で近畿支社内での非正規職の雇い止めを阻止してきた地平がある。郵政資本は闘う労働組合の拠点と団結の破壊で、民営郵政の破綻をのりきろうと、A組合員の狙い撃ち解雇で新大阪局分会を潰(つぶ)そうと考えたのだ。
しかし2波のストライキは分会の団結をいっそう固くしただけでなく、その拡大の可能性をつかみ、資本の思惑を完全に粉砕した。関合労と新大阪局分会は雇い止め絶対反対の第3波ストを構え、解雇撤回、非正規職撤廃、深夜労働廃止の闘いを繰り広げていく決意だ。(関西・A)
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