黒竜江省で炭鉱労働者の大規模ストライキ、広東省では暴動的決起
4月6日、黒竜江省鶴崗市七台河市の炭鉱企業・龍煤集団の数千人の炭鉱労働者がストライキに立ち、デモ行進で市政府を取り囲み、未払い賃金の支払いなどを要求した。警察隊の激しい弾圧にあったが、翌7日にも再びデモに立ち、市政府を包囲して周辺の交通を遮断した。20数人の逮捕者が出たが、労働者は徹底的に闘った。
さらに4月8日、やはり黒龍江省鶴崗市で同じ龍煤集団の1万を超える退職した炭鉱労働者が、正規の退職金の支払いなどを求めてデモにたった。翌9日にも再びデモを行い、この労働者のデモは各地の道路を遮断し、鶴崗市内全体の交通が麻痺する事態となった。もう少しで、鉄道も止めるところだったという。労働者と警察隊は激しく激突し、逮捕者が出た。
一方で広東省羅定市朗塘鎮では4月6日か7日にかけて、環境汚染問題があるごみ焼却所を市政府とセメント会社が秘密裏に建設しようとしていることに反対し、1万を超える労働者住民が抗議行動に立ち上がった。住民たちは当初、1000人くらいでセメント工場の前で座り込みの抗議行動を行っていたが、それを警察は激しく弾圧し、抗議する住民らに対して催涙弾や皮膚を刺激する水を放水して鎮圧を図ろうとした。それは労働者住民の怒りを激しく燃え上がらせた。抗議行動は7日には1万を超える数となり、住民たちは市政府を包囲し、セメント会社を破壊し、警察隊と激突して徹底的に闘った。警察車両は燃やされ、警察署も破壊された。この暴動的な決起に追いつめられた市政府は、ごみ焼却場の建設中止を発表。住民側の完全勝利になった。
このように現在中国では、労働者のストライキ、労働者を先頭にした暴動的決起が次々と起きている。その背景にあるのは、中国スターリン主義の経済的、そして政治的な危機の爆発である。
中国のバブル経済は崩壊に突入し、一方で「改革・開放」政策、とりわけリーマンショック以降のすさまじいバブル経済の過程で生み出された膨大な「過剰資本・過剰生産力」問題があらわになり、中国経済の後退と破局が日々進行している。この危機を中国スターリン主義は、一方で国有企業の民営化や外注化政策、よりすさまじい非正規職化、すなわち新自由主義的政策をもっと徹底的に貫くことで乗り切ろうとしている。農村の都市化を推進し、農村までも徹底的に新自由主義で包摂し、「内需」を拡大して経済の危機を乗り切ろうとしている。だがこれは、結局は労働者階級(と農民)への犠牲の転化であり、より一層の不安定雇用、首切りと低賃金化、労働強化にほかならない。
その一方で中国スターリン主義は、「過剰資本・過剰生産力」を処理し、深刻な危機を乗り切り安定的な経済発展を確保しようとして、中国経済圏の構築を宣言している。それは具体的には、(海と陸の2つの)新シルクロード構想であり、その柱をなすのがアジアインフラ銀行であり、突破口となっているのが高速鉄道の輸出である。
中国スターリン主義は、経済的な破局、体制的な危機に直面し、習近平政権のもとで内外に新たな画歴史的な激しい政策を展開し、それで何とか体制を延命しようとしているのである。だが、中国経済圏の構築は、米日をはじめとする帝国主義諸国との激しい争闘戦を激化させ、それは中国スターリン主義自身の危機を一層推進することは明白である。また、国内での労働者階級への新自由主義的な政策の強化は、労働者の嵐のような決起を生み出す。それは中国スターリン主義打倒へと至るまでやまない闘いとなっていく。
今、連日のように中国で起きている数千、数万の労働者のストライキやデモ、あるいは「改革・開放」政策のもとで深刻化し、すでに人の命を奪うまでになっている環境汚染、環境破壊に対する「生きさせろ」の労働者を先頭とする住民の暴動的な決起は、まさに中国が、そうした階級的大激動の時代に入ったことを示しすものである。習近平政権による内外での反動的な新政策の展開は、労働者の新たな歴史的な大闘争の爆発を促進しているのである。
今こそ、求められているのは国際連帯である。その軸となるのが、国鉄闘争である。中国スターリン主義と日帝は、アジアで、そして世界で、高速鉄道輸出をめぐる激しい争闘戦を展開し、それは日々激化している。国鉄闘争を徹底的に闘って、中国の労働者との連帯をつくりだしていこう。6.7国鉄集会の大勝利をかちとろう!(K)
写真は、上から
1、警察の弾圧をものともせずに闘う七台河市の龍煤集団の炭鉱労働者たち(4月8日)
2、七台河市政府を包囲する炭鉱労働者(4月9日)
3、セメント工場前で警察隊と対峙する羅定市朗塘鎮労働者・住民(4月6日)
4、「ごみ焼却場絶対反対」との横断幕を掲げてセメント工場前で抗議(4月7日)
5、銅鑼を持ち、「絶対反対」を叫ぶ子どもたち(4月7日)
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