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団結街道裁判で、成田市のデタラメな”廃道決定”を追及

20150629a-1.JPG 6月26日、千葉地裁民事第3部(廣谷章雄裁判長)で団結街道裁判の弁論が開かれ、三里塚芝山連合空港反対同盟と顧問弁護団、支援の労働者・学生がともに闘った。
 成田市は2010年6月、天神峰の市東孝雄さんが日常的に営農で使っていた団結街道を、夜陰に乗じて暴力的に封鎖・廃止し、その土地を成田空港会社(NAA)に格安で売り飛ばすという暴挙に及んだ。成田空港建設の過程でも、現に耕作されている農地に隣接する道路、つまり日常的に営農に利用されている道路を、一方的に廃止したなどという前例はない。また、市は「代替道路を整備したから廃道の要件は満たした」などと居直っているが、市東さんは南台の畑に通うために、団結街道が封鎖されてから、3倍もの道のりの「代替道路」往復を強制されている。「それがいやなら、農業をやめて出ていけ」という攻撃だ。絶対に許せない。

20150629a-2.JPG 前回に弁護団が、成田空港建設関連で過去に市道を廃止した例について釈明を求めたのに対し、成田市の代理人が今回出してきた書面は、各項目で「回答の必要がない」を繰り返す、ふまじめで無責任なものだった。
 弁護団は怒りを込めて、再度の求釈明をたたきつけた。「廃道要件を満たしたのは2010年3月19日」と市の代理人は特定したが、成田市議会がこの廃止の件を可決したのは、同3月16日だった。つまり廃道要件を満たすよりも前に、廃止を決めてしまったのだ。こんなデタラメな手続きは無効だ!
 そして弁護団は、成田空港用地内の市道の廃道事例に関する契約書、鑑定書などの文書の提出を強く要求した。
 裁判長は被告・市に対し、「“耕作地に隣接する道路を廃止した前例はない”ということについては成田市も認識に違いはないのですよね」と聞いた。今まで貝のように押し黙っていた市側の代理人は、あわててこそこそ話し合った末に「確認してきます……」と小声で答えた。回を重ねるたびに動揺し、自らの主張を変更し、過去に自分が言ったことさえ覚えていないという市側のいい加減さがまたしてもあらわになった。
 裁判長は、今度は弁護団に向かって「そこで双方に違いがなければ、文書の提出を求める必要はないのでは?」と言う。「余計なことは省いて早く進めたい」というわけだ。だが問題は、市の首尾一貫性を欠いた無責任な姿勢にこそある。弁護団は、拙速裁判の道を許さず、被告・市への追及を容赦なく続ける姿勢を明らかにした。
 次回期日を9月8日として閉廷。
 近くの会場で報告集会が開かれた。葉山岳夫弁護士を始め、弁護団が法廷の解説と裁判勝利の決意を表した。
 動労千葉、関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会が連帯発言を行った。動労千葉の滝口誠さんは、「民衆の底力がじわじわと安倍政権を追いつめている。動労千葉はこの闘いの先頭に立つ」と決意を述べ、7・5改憲阻止集会への結集を訴えた。
 最後に司会の伊藤信晴さんが、反対同盟の6・21一斉行動を芝山町を中心に展開したことを報告し、「第3滑走路への地元の怒りは高まっている。この計画は粉砕できると確信した。市東さん裁判とともに必ず勝利しよう」と呼びかけた。(TN)

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