6・25杉並 児童館を守れと集会 〝闘えば必ず阻止できる”
■闘いの機運あふれる
6月25日、東京西部ユニオンが呼びかけた「41カ所の児童館をなくすな!杉並区立施設再編整備計画=まるごと民営化の白紙撤回を!」杉並集会が大成功しました。産業商工会館に集まった90人の全参加者が「児童館を絶対になくさせない! 民営化を阻止しよう! 闘えば必ず勝てる」と心から確信し、「児童館をなくすな」運動の第2ステージを宣言する一体感、勇気と感動あふれる集会となりました。
自治体労働者が司会をつとめ、西部ユニオン副委員長の北島邦彦さんが基調提起をしました。「1960年代、『鍵っ子』たちの放課後の居場所として学童クラブ運動が始まり、児童館が建設され、職員も公務員化をかちとった。地域の団結拠点といえる今日の形をつくってきた。廃止攻撃はその破壊であり、トップダウンの手法は安倍政権の戦争政策に通じ、支配の危機を示す。労働者が団結し、ストライキで闘えば必ず勝てる」
西部ユニオンの青年労働者が「街頭では署名用紙を持ち帰って送ってくれる。若い父親がマイクで『子どもたちの問題だ。関心を持って』と訴える。児童館職員は『署名運動はありがたい。職場に不安が広がっている。組合の指示があればデモや座り込みもする』と応え、反対の機運は満ちている」と活動報告。
介護労働者に続いて、児童館で働く労働者が「『ここで癒されるんだ』という子どもたちと迎えに来る働く親たちとの交流は働く喜びだ。先輩たちが築いてきた児童館は尊い宝物と感じる。一方で常勤と非常勤の待遇差にもかかわらず責任は同じという矛盾があり利用する子どもの増加に対し人員不足だ。この場所を奪うなと訴えたい」と思いを語りました。
品川区の「すまいるスクール」(放課後子ども教室)でパート職を経験した女性は「児童館が潰された品川では子どもたちを区の正規職1人と数人の非常勤、派遣社員で掌握するのが精いっぱい。区は職員間に対立と分断を持ち込み責任を押し付ける苦痛の連続だった。杉並の児童館は絶対守ろう」と訴えました。
■安倍の国策との闘い
教育労働者は「児童館全廃は中教審(中央教育審議会)が進める『放課後子ども総合プラン』に基づく。中教審のワーキンググループの副座長が杉並区の教育長・井出隆安であり「日の丸・君が代」強制の03年10・23都教委通達や杉並区「つくる会」教科書導入の張本人だ。安倍の国策として児童館全廃攻撃がかけられており、私たちはこの国策と闘っている。民営化阻止の公務員決戦だ」と提起しました。
北部労組交流センターの青年は、北区でも同じ攻撃が進んでいると発言。あんさんぶる荻窪=荻窪北児童館廃止と闘う町会・住民が切り崩し攻撃を打ち破り区を説明会に引きずり出して反撃しているとの報告に続き、自分の子どもが児童館育ちという婦人民主クラブ全国協議会杉並支部の仲間から戦争法阻止!7・5大集会と7・4交流集会の訴えがされました。
中野区の現業労働者は「区長会が首切りの分限条項をつくろうとしている。正規・非正規が一緒に闘わなければ組合はつぶされる。闘おう」とアピール。集会宣言を採択し、以下の行動提起がされました。①4100筆を超えた署名運動をさらに進め街頭宣伝に参加しよう。②「児童館廃止反対」と言っていた区議たちが和泉学童クラブの和泉学園(小中一貫校)への移転に賛成した。学習会を網の目のように組織し区議会を揺るがす力をつけよう。③解雇を許さずストで闘う組合をつくろう。④児童館全廃を阻止し民営化阻止の模範となろう。
最後に西部ユニオン吉本伸幸委員長が「職場で闘おう。首切り・外注化・民営化は団結破壊だ。西部ユニオンに入って闘って勝とう」と集会を締めくくりました。
■地区の団結を力に
集会の成功は、地区の仲間が区議選の悔しさを胸に、誰でも参加できる児童館プロジェクトを開催し、団結を追求してきた結果です。街頭宣伝、職場・労組オルグで、児童館リーフとニュース、国鉄集会ビラ、『前進』速報版、動労千葉支援物資販売などを活用し、署名運動で出会った現場労働者・労組活動家、地域の人びととの学習会・懇談会を通して思いや怒りを共有し、運動を豊かにつくり上げてきています。労組を潰し労働者を非正規にたたき落とし、生きる権利を奪い社会全体を破壊し戦争に向かう第2の分割・民営化攻撃を国鉄決戦を基軸に杉並の児童館闘争で打ち破る確信を得ました。必ず勝利しましょう。(東京西部ユニオン・M・T)
写真は、〔上〕 「戦争絶対反対! 子どもの居場所を奪うな! 職を奪うな!」杉並区内外から結集した90人の参加者が集会宣言を発す(6月25 日 産業商工会館)
〔下〕 杉並区職労大会会場前で当日の6・25集会参加を呼びかけ、児童館署名が40筆(西荻・勤労福祉会館)
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