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第3誘導路裁判、更新意見で成田空港の違憲性を主張

20160103a-1.JPG 12月22日、千葉地裁民事第3部(阪本勝裁判長)で第3誘導路裁判が開かれた。三里塚芝山連合空港反対同盟、顧問弁護団、支援の労働者・学生は、激闘の2015年を締めくくるこの日の裁判闘争をともに闘いぬいた。
 わずか数日前にこれまでの廣谷裁判長から阪本裁判長に交代したことが通知された。この日は更新手続きとして弁護団が急きょ意見陳述を行ったが、冒頭に葉山岳夫弁護士が「次回期日においてはあらためて十分な時間をとって更新意見陳述を行う機会を与えよ」と強く求めて、陳述を開始した。

  成田空港は、位置決定と建設において憲法第29条(財産権の保障)、31条(適正な法定手続き)に著しく違反し、地元農民・住民を敵視して機動隊の暴力を差し向けてきた。そして、国際空港としての要件を欠き、軍事空港としての性格を持つ。この成田空港の根本的違憲性を本件においても強く主張し立証する。
 同じ民事第3部だった多見谷裁判長は農地法裁判一審で、成田空港会社(NAA)の主張を全面的に認め、さらに違法にも自分独自の主張まで加えて、天神峰の市東孝雄さんに対する強制的な農地収奪にお墨付きを与える反動判決を下した。今、市東さんは自宅をB’滑走路と第3誘導路にはさまれながら、天神峰で農業を続けている。裁判所が憲法に反して国策に屈し、その手先となることなど断じてあってはならない!
 三里塚闘争の大義をかけた陳述が、国・NAA側を圧倒した。裁判長は、「原告側の主張はそろそろ完結するのか」などととにかく手続きを早く進めたい意図をあらわに示したが、弁護団はそれを打ち返し、次回以降あらためて更新意見を述べ、さらに新たな主張を展開することを予告した。次回期日を3月15日として閉廷。
 千葉県弁護士会館で報告集会が伊藤信晴さんの司会で開かれた。最初に葉山弁護士が法廷を振り返りながら、新たに着任した裁判官にきちんと記録を読ませ十分に理解させ、「国策裁判」を粉砕する仕切り直しとして闘うことが必要であることを強調した。さらに弁護団全員が発言し、勝利への決意を述べた。
 質疑応答の後、動労千葉、関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会が連帯発言を行った。動労千葉の滝口誠さんは、「反対同盟が毎月の周辺地域一斉行動を一回も欠かさずやりぬいて32回を数え、住民との関係を築いていたことは偉大な地平。第3滑走路攻撃を”来るなら来い”の意気込みで迎え撃ち、来年必ず粉砕しよう」と訴えた。
 最後に司会の伊藤さんが「来年、改憲攻撃が本格化するが、激動を闘いのチャンスとしてがんばろう」と呼びかけて報告会を締めくくった。
 午後から反対同盟と支援連は、千葉市繁華街での最高裁へ向けた緊急5万人署名の情宣活動に立ち、師走の街を行き交う労働者市民に農地死守・戦争反対・安倍政権打倒を訴えた。(TN)

2016年三里塚新年旗開き
◎1月10日(日)午前10時30分、天神峰・市東さん宅南側の東峰開拓組合道路に集合。敷地内をデモ。
◎午後1時から団結旗開きをレストラン「ハナマサ」で開催。(成田市並木町字大久保台219‐304)
〈主催/三里塚芝山連合空港反対同盟〉

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