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動労西日本が広島印刷事業所廃止にストで反撃

20160107a-1.JPG JR西日本は昨年10月20日、広島支社の印刷事業所を2016年7月31日をもって廃止する方針を一方的に公表した。広島印刷事業所は、動労西日本の岡崎昭夫執行委員を始め国鉄採用のベテランを中心に16人の労働者が働く国鉄時代以来の重要職場だ。JR資本は収支黒字のこの職場をあえて廃止し、全員を出向・転籍と退職=解雇に追い込もうとしている。それは国鉄的なものを一掃し、JR西日本における第2の分割・民営化の突破口とすることを狙う攻撃だ。

20160107a-2.JPG 動労西日本は直ちに絶対反対の闘いに立ち上がり、会社を揺るがす大流動情勢をつくり出した。岡崎さんの「たった一人の反乱」が、組合の枠を超えて職場の仲間の共感と怒りを解き放ち、会社と御用組合幹部らの退職強要をはね返す力を生み出したのだ。JR連合・西労組もJR総連・西労も、会社との「合意」「妥結」ができないまま年を越し、春闘情勢に突入した。「わしはここを動かんぞ」「今の職場で働き続けたい」という職場全員の声を動労西日本の旗のもとに結集し、16春闘ストライキの爆発をかちとる中に、この攻撃を必ず粉砕できる展望がある。
 JR体制発足以来、資本による安全無視と団結破壊の外注化・非正規職化が強行されてきたのは、御用組合が提案即妥結という形ですべてを容認し、攻撃の先兵になってきたからだ。広島印刷事業所廃止をめぐる岡崎さんの決起は、労働者が一人でも絶対反対で立ち上がった瞬間に、資本と御用組合の圧制を一気に転覆する強い力となることを証明した。JRの労働者支配は、現場から声を上げさせないことで成り立つ御用組合によって、かろうじて維持されているに過ぎない。その支配を根底から覆す歴史的決起が、ついに始まったのだ。
 JR資本は、広島駅内外を新自由主義的特区にすることをたくらむ「JR西日本中期経営計画2017」なる大合理化計画を策定し、政府・広島県・広島市と結託した国家プロジェクトとして広島駅周辺の大々的な再開発を進めている。JRとゼネコンと商業・医療の大資本がうまい汁を吸うために、広島駅内外を「広島新都心」として再編する許しがたい攻撃だ。これは、全JRで進められている反人民的な「選択と集中」政策の典型である。
 広島印刷事業所廃止は、JR広島鉄道病院の廃止=別法人化や新型車両導入による車掌職場廃止、検修職場廃止、ローカル線廃止など、全面外注化・総非正規職化を狙う第2の分割・民営化の先端をなす攻撃であり、絶対に許せない。
 12月18日、会社は現場からの反乱情勢に恐怖して他労組と妥結できないまま、動労西日本との団交に応じざるをえなかった。動労西日本は、広島印刷事業所の廃止絶対反対=白紙撤回を求めて会社を追及し、団交は決裂した。当該として指名ストを打ちつつ交渉委員を務めた岡崎執行委員は、勤務解放(=交渉委員を出勤扱いとする労使間の慣行)すら拒否して居直るJR西日本の不当労働行為を徹底弾劾し、断固たる戦闘宣言をたたきつけた。
 広島印刷事業所廃止絶対反対の闘いは、動労西日本の今春闘最大の決戦課題だ。廃止計画発表以来、JR広島支社・印刷事業所の門前で、動労西日本と広島連帯ユニオンを始めとする全支援は一体となってビラまきや街頭宣伝、職場前集会を繰り返し展開してきた。印刷事業所の労働者が職場から手を振る姿も見える位置で、絶対反対を掲げる動労西日本が登場し続けることは決定的だ。
 1月8日、今年第1弾の門前闘争に決起した動労西日本と支援の闘いは、職場内外の労働者の圧倒的注目を集めた。戦争を阻止し革命の勝利を切り開くゼネストへ、「党と労働組合の一体的建設」の最基軸・最火点の戦場で、地区党をあげて飛躍をかけた挑戦が開始されたのだ。
 この闘いには、JR関連会社で働く仲間も重大な関心を寄せている。2016年、動労西日本は動労千葉がCTS(千葉鉄道サービス)の仲間を獲得した闘いに学び、JR西日本メンテック(清掃業務を中心とする外注会社)を始めとするすべての関連会社の仲間との団結を拡大する。岡崎さんの「2016年は、戦争と非正規化、貧困の大攻撃との対決になる。清掃をはじめとするJR関連会社の労働者を組織する闘いは、第二の分割・民営化攻撃を根本から打ち破る闘いになる。JR関連会社で仲間を組織する闘いは、国鉄闘争の地平と2000万非正規労働者の怒りを全面的に解き放つ闘いとなる。闘う労働組合の力を取り戻し、外注化・非正規職化を阻止するまで闘っていこう」(12・18ストライキ宣言)という決意をわがものとし、階級的労働運動の前進と動労西日本の組織拡大へ、春闘ストライキの大爆発をかちとろう。「動労総連合を全国に!」の闘いを今年こそ大発展させよう。
(広島・魚住徹)

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