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植木団地裁判、「賠償請求は脅しだ!」当該の意見陳述認めぬ裁判長を弾劾

s20160229a.JPG2月24日、「植木団地追い出し絶対反対!高槻市弾劾!」裁判と高槻市が「明け渡しを求める」裁判が、同時に大阪地裁大法廷で行われた(担当は第2民事部・西田隆裕裁判長)。植木団地労働組合・全国水平同盟高槻支部の労働者が勢ぞろいし、水平同盟西郡支部、杉並支部、京都の仲間、関西の労働組合・労働者が多数結集した。
 この裁判で裁判長は植木団地労働組合員の意見陳述を認めなかった。
 陳述書では「2013年に高槻市富田園芸協同組合に加入し、自立して植木・園芸業をしたいと頑張っていた矢先に、突然高槻市による植木団地追い出しが起きた。大勢の組合員は、あきらめたり脅されて辞めていったが、私は一言の相談もなく理由もはっきりしない高槻市の突然の一方的通告だけで人生の夢を奪われることは絶対に納得できない。例えどのような結果になるにせよ、これからの人生を胸を張って生きていくためにも最後まで筋を通そうと思い協同組合に残った」と主張している。

この労働者の誇りをかけた熱い真実の声に向き合おうとしない裁判所に思い知らせてやろうと裁判に臨んだ。
 弁護団はまず、市が組合と組合員個人に法外な賠償金の支払いを訴えているのは、生産緑地である植木団地に近隣宅地の地価を適用したデタラメな脅しだと弾劾した。続いて、市の「植木団地跡地をゲリラ豪雨や大地震対策の防災拠点にする」という主張は明け渡し期限とした一昨年11月30日より後に言い出したことを暴いた。また、植木団地周辺は市の洪水・土砂ハザードマップで芥川(あくたがわ)などの氾濫で2〜5メートルまで浸水すると想定され、消防署を移設し防災拠点とする計画も、出入り口が一つしかなく、そこにかかる橋も消防車のような大型車両が通れる強度がないなど、こんな場所が防災拠点になるのかと鋭く追及した。最後に、高槻市の産業育成計画から高槻の伝統産業である植木業を除外する理由はないと断言した。
 弁護団の陳述で終わろうとした裁判長に、植木団地労組の代表が「言いたいことがある」と、仲間の意見陳述を認めなかったことを弾劾した。傍聴席からも口々に激しく弾劾。裁判長は弱々しく制止しただけだった。
 総括集会で弁護団は、「当該の意見陳述を認めなかったことを後悔させてやろうと思い意見を述べた」と言い、意見陳述を予定していた仲間は「陳述できなくて悔しいが今後も頑張る」ときっぱりと明るく述べた。全参加者は高揚感と勝利感で団結を強めた。
 高槻市の植木団地追い出しには一片の正義性もなく、植木団地をつぶし、働く仲間と地域の団結を破壊することのみが狙いであることが明らかとなった。植木団地労組の自主管理闘争は、戦争と大恐慌の時代に労働者が団結してすべてを奪い返す拠点であると実感した。(北摂労組交流センター・上園耕作)

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