不当捜索に大反撃!埼玉で春闘集会とデモを闘いとる
2月26日の不当捜索から2日後の28日、埼玉労組交流センターと一般合同労組さいたまユニオンは春闘集会を開催し、デモに決起した。集会では、不当捜索の知らせを聞いた初参加者も多数参加する中、冒頭、特別報告として、昨年9月5日にNAZENさいたまが行った楢葉町視察ツアーを「道路運送法違反」であるとする計4か所の家宅捜索が、いかにデタラメな弾圧であるかが、捜索に立ち会った仲間から報告された。
さいたまユニオンの田畑委員長が基調を提起し、今回の不当弾圧の中に、朝鮮侵略戦争前夜という時代そのものが明らかになっており、5年目のフクシマを前にして安倍政権の危機が実に深刻な事態にあることが訴えられた。関西合同労組への暴処法を適応しての団体交渉弾圧とも一体で、JRを本格的に攻める段階についに到達した国鉄闘争、被曝労働拒否で常磐線延伸とたたかう動労水戸のたたかい、これをうけた動労総連合全国建設のうねり、さらには各地の合同労組による階級的労働運動の現場での奮闘、診療所建設をはじめとしたフクシマ圧殺を跳ね返す闘いの前進が、まさに革命を問題にするところまで到達したが故の、追い詰められた安倍政権の危機に現われに他ならないことが全面的にあきらかにされた。そして、実践的な結論は、動労連帯の組織拡大、国鉄解雇撤回署名運動の全面的転回、とりわけ3・11福島現地闘争への総結集、3月春闘をそれぞれの職場での必死の闘い、労働委員会闘争、裁判闘争、団体交渉の闘いを組織拡大を総括軸に闘い抜くことにあると鮮明に提起された。
動労連帯委委員長代理の漆原副委員長から、出向無効確認訴訟の現状報告と籠原での安全崩壊の現実、3月春闘の方針と決意が述べられた。また1月の連帯総会で新たに書記長に選出された木村洋一さんが、「TTSはユニオンショップ性をひいていて、昨年動労連帯に加入したときに解雇されると脅されたが、2月27日付では、現在の契約社員7級から、この4月から6級に昇格となる発令された。動労連帯の迫力の前に不当労働行為ができない力関係にある」と組織拡大の決意が語られた。
昨年の11月集会での相談をきっかけにはじまった加須市内の日立資本系列会社の工場閉鎖―配転・解雇攻撃とたたかうさいたまユニオン組合員の民間争議の報告、アミーユ川崎Sとまったく同様の訪問介護職場での解雇攻撃とたたかう介護労働者からの報告、非正規公務員の闘いの報告、野崎興業分解からの大型トラック労働者の報告と、連日の激しい現場攻防が闘われている報告が続いた。いずれも、労働者は労働組合に結集し団結して闘えは資本との力関係をひっくりかえし、労働者、労働組合の職場支配権を確立して勝利的に前進することがまったく可能であることを示す自信にあふれた報告であった。まとめを交流センター代表の自治体労働者が提起。とりわけ国鉄解雇撤回の新署名運動の総力展開を訴えた。
集会で団結をかため、大宮駅周辺のデモに打って出る。不当弾圧のことを聞いたのか、通行する乗用車の中から「負けるなよ!」との声がかかり、デモ隊の方がびっくり。不当捜索を強行した埼玉県警公安3課は遠巻きに見ていたが、デモ隊の一員が近づいて、弾劾ビラをつきつけると、うろたえて「埼玉県警」の腕章を外してしまう。労働者階級の安倍政権への怒りが高まる中、不当な弾圧が逆に、公安警察が怒りのターゲットになり、その攻防から巨大は政治変革が生み出されることを予感して、打倒される恐怖に震えている姿がありありだ。
「不当捜索をゆるさない!押収物を返せ!」というコールに、デモ隊もびっくりするほど飛び入り参加者が続き、その初参加者がもらったばかりの弾劾ビラを読み、高々と掲げて沿道をゆく市民にアピールする。不当捜索は完全に裏目に出た。大宮駅西口デッキまでのデモをやりぬき、連続する3月闘争、とりわけ3・11闘争に総決起することを誓いあった。まさに弾圧が逆に革命を引き寄せる、その確信を新たにした闘いだった。(埼玉A)
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