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民主労総委員長職務代行に入国不許可 日韓労働者の団結恐れ大弾圧

 また、民主労総と韓国労総が二大労総共同声明を発して、「政治的な理由による入国不許可処置であり、民主労総に対する不当な政治弾圧」だと日本政府に糾弾と抗議をたたきつけている。
 民主労総と韓国労総は共同して、組合員から募金を集め、日本に強制連行されて強制労働を強いられた朝鮮人労働者の像を、京都市の丹波マンガン記念館に建てる事業を進めてきた。この日はその除幕式だった。
 丹波マンガン鉱山は戦後に閉山するまで90年間にわたって掘られた鉱山で、そこで働かされていたのが朝鮮半島から強制連行された朝鮮人と、日本の被差別部落民労働者だった。鉱山では過酷な労働が強制され、落盤事故で命を落としたり、鉱山を離れた後もじん肺を患って多くの労働者が苦しめられた。

 二大労総の共同声明は「今回の強制徴用朝鮮人労働者像の建設は、わが国の労働者にとっては日帝侵略の歴史を忘れないという決意だが、日本の右翼政府にとっては拭いがたい日帝侵略の歴史を再確認させるものだ。チェジョンジン職務代行への入国不許可措置は、日帝侵略と強制徴用の歴史を否定しようとする安倍政権による政治的弾圧だ」と、ことの本質を暴露し、弾劾している。
 日本政府は、チェジョンジン氏が過去に労働運動で韓国政府から刑事弾圧を受けたことを、「前科がある」と称して入国拒否の理由としている。これ自体が国際的にも例のない、とんでもないことだ。しかも彼は以前にも来日し、日本の11月労働者集会に参加しており、そこでなんら問題は起こっていない。
 今回の日本政府による入国不許可は、韓国でゼネストを闘う民主労総と日本労働者階級を団結させまいとする許しがたい処置だ。そして、ゼネストに決起する民主労総の闘いが日本の労働者に伝わることに対する恐怖のあらわれだ。
 今回の処置が、米韓合同軍事演習が朝鮮半島で行われ、米日帝国主義による朝鮮侵略戦争が切迫する中で行われたことがきわめて重要だ。
 この8月24日は、東京で日韓中の外相会談が行われた。北朝鮮の挑発行動の自制や国連安保理決議の順守を求めると言い、北朝鮮を孤立化させ朝鮮侵略戦争に道を開くような会談であった。
 また、岸田文雄外相はこの日、韓国のユンビョンセ外相と会談し、昨年12月に安倍とパククネが結んだ日本軍軍隊慰安婦問題での日韓両政府の合意に基づき、韓国側が設立した財団に日本政府の予算から10億円を拠出する閣議決定をしたと伝達した。そして、この金の拠出と引き換えに、ソウルの日本大使館前の少女像の撤去について、韓国側に「適切な解決」を強く要求した。
 日本帝国主義は侵略と加害の歴史を無理やり清算しようとし、新たな侵略戦争へ踏み出している。日韓労働者の国際連帯で戦争阻止へ、11月国際共同行動の成功へ総決起しよう。

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