小池都知事の正体暴く 保育園問題学習会が大成功
11月26日、東京労組交流センター女性部主催の保育園問題学習会が保育、介護・福祉職場の労働者をはじめ30人の参加でかちとられた。小池都知事による東京特区を使った公立保育園つぶし・民営化攻撃とそれとの職場の闘いの路線をめぐる発言が次々と出され、熱く議論が交わされた。
メインの報告者は、勤務先の保育園が民間委託されようとしている区職労働者だ。区当局から施設の老朽化を口実に、多くの園舎を建て替えの段階から「民設民営」とする「区立保育園民営化のスケジュール」が示された。「公立にすると区が全部負担しなければならないが、民営化するなら国と都から補助金が出る」「民間業者はほんのわずかな資金で保育園の経営に参入できる」という。2000年から2012年の間に公立は全国で3千カ所も減少している。その背景にこういうからくりがあったのだ。
学習会では「介護保険の現在」についても、任用替えを拒否し介護ヘルパー職として働き続ける区職労働者から報告を受けた。介護保険による民間への丸投げは「行政責任の放棄」だった。応能負担から応益負担になって利用者負担が増える一方、非正規職化が一気に進んだ。3年ごとの制度見直しのたびに負担増と利用制限が進んでいる。厚生労働省は保育制度も介護保険制度にならった制度設計を狙うが、「とんでもない!」ということがよくわかった。
11月22日、小池知事は待機児童の多い区市の首長を都庁に呼びつけて「緊急対策会議」を行った。会議では、保育の実施主体である区市長からさまざまな規制緩和の要望が出された。地上1階以上と義務付けられている保育所の要件に関し、地下1階にも整備できるよう求める意見があったとの報告に学習会は騒然となった。子どもの命を何だと思っているのか!
参加者から民間の保育労働者の不安定な雇用と労働条件の問題が出され、「良質な事業者」かどうかではなく労働組合の闘いに核心があることが確認された。
「保育園落ちた日本死ね!」の怒りをも逆に利用して、国家戦略特区をテコに保育を金もうけの手段にしようとする安倍・小池を絶対に許してはならない。都政改革本部・特別顧問の上山信一慶応大教授や鈴木亘学習院大教授のような資本家の手先に、数十年にわたって闘い取ってきた公的保育を奪われてはならない。
保育労働者の闘いは各自治体の労働組合で始まっている。労組交流センター女性部は、婦人民主クラブ全国協とともに「保育所民営化絶対反対」の旗を高く掲げてこの攻撃に立ち向かっていこう。
ロシア革命から100年の3・8国際婦人デーから7月東京都議選の過程で保育労働者と保護者を大きく組織しよう。国鉄決戦を闘い「女性の味方」ヅラした小池の正体を暴く一大運動をつくって安倍・小池を打倒しよう。
(東京自治体労働者・宮澤洋子)
この記事へのコメントはありません。