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三里塚耕作権裁判 〝東市さん署名は偽造〟 弁護団がNAAを弾劾

20170508e-1.JPG 4月24日、千葉地裁民事第2部(内田博久裁判長)で、市東孝雄さんの耕作権裁判の弁論が開かれた。
 開廷に先立ち午前9時、三里塚芝山連合空港反対同盟、支援の労働者・学生・市民90人が千葉市の葭川公園に結集し、決起集会が開かれた。最初に、来日中の韓国民主労総ソウル本部のイヘジョンさんとファンヒジュンさんが動労千葉とともに参加し、半世紀を超える不屈の三里塚闘争に熱い連帯を表明した。
 続いて萩原富夫さんが「農地強奪の強制執行を許さない」と反対同盟の決意を表し、さらに動労千葉などの連帯発言を受け、千葉地裁に肉薄するデモを意気高く闘った。(写真

 10時30分に開廷。この日は裁判官の交代に伴う更新手続きとして、顧問弁護団が意見陳述を行った。
 2006年、成田空港会社(NAA)は市東さんの南台耕作地の一部について「不法耕作」と決めつけ、明け渡しを求めて訴訟を起こした。祖父の代から受け継いだ農地を耕す市東さんを「不法耕作者」呼ばわりとは、これほどひどい侮辱があるか。この裁判は、NAAが農地法を悪用して農地を強奪しようとする、訴訟詐欺の犯罪行為だ!
 そもそも市東家の賃借地の位置特定について、NAAの認識は間違っている。その間違いの根拠が、唯一の「証拠」としてNAAが提出した「同意書」「境界確認書」だ。これらは旧地主と市東東市さん(孝雄さんの父・故人)との間で交わされたものだとNAAは言い張るが、実はとんでもない偽造文書だ。筆跡鑑定の結果、東市さんの署名は偽造と判明した。
 この偽造文書が作られた事情や経緯を明らかにするために、当時の買収交渉記録などの関連文書の開示は不可欠だ。ところが、裁判所からの文書提出命令が出されても、原告NAAは提出を拒否し続けている。
 そもそも転用のめどもなく底地だけを買収し、小作者である市東家に十数年も隠し続けたことは、農地法違反だ。買収は無効でありNAAには明け渡し訴訟を起こす資格がない!
 また弁護団は、当時東市さんが軽い脳梗塞で自分の名前を書くのも不自由だったことを明らかにする医師の陳述書、筆跡鑑定人の意見書などを提出した。偽造署名のような強い筆勢の字を、当時の東市さんは絶対に書けない。
 次回期日を6月26日として閉廷した。
 千葉県弁護士会館で報告集会が開かれた。市東さんがあいさつに立ち、「この耕作権裁判に勝つ。農地法裁判の最高裁上告棄却決定もひっくり返す」と固い決意を表した。
 太郎良陽一決戦本部長が「天神峰現地に集まろう」と呼びかけ、萩原さんが農地取り上げ強制執行に反対する請求異議裁判署名を、5月25日の千葉地裁への第1次提出へ向け、反対同盟に集中するよう強く要請した。

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