「小池都知事の責任追及する」 都庁ふくしま署名解雇を許さない会 都労委闘争に突入
9月4日、都庁議事堂レストラン解雇撤回闘争の東京都労働委員会での調査が始まった。日中、都庁前で40人が座り込み行動を行い、夜、杉並産業商工会館で「都労委闘争突入集会」を会場をあふれさせる145人の結集で開いた。
満場の拍手の中、解雇された柿沼庸子さんが登壇した。柿沼さんは「都庁前をどんどん埋め尽くしていけば、私も闘いたいという仲間が、非正規の人たちが間違いなくきます! 都庁前座り込み闘争に自分の闘いをもって結集してほしい」と呼びかけた。
集会は「都庁ふくしま署名解雇を許さない会」事務局長の佐藤賢一さん(江戸川区職)が「都庁を中心に巨大な運動をつくる。ゼネストをここからやろう」と訴えて始まった。資本が都労委で、柿沼さんが職場で同僚に渡したビラや署名用紙などを証拠として出してきたことが報告され、「小池都知事の責任を追及していく」と全体で確認した。
銀座郵便局の星野勝紀さんが基調報告で「450万人の有期雇用労働者が無期転換を逆手に取った大量解雇と『生涯非正規』強制の攻撃に直面している。来年3月を前に労働者の総反乱を引き寄せるために、都庁・清掃・水道・教組・東交などあらゆる職場に入り、戦争・改憲阻止、非正規職撤廃の巨大な展望を開こう」と提起した。
動労水戸の照沼靖功さん、動労千葉執行委員の中村仁さんが呼びかけ人として熱烈な訴えを行った。都営地下鉄の労働者をはじめ動労東京八潮支部や東京の労働者や全学連など発言が続いた。東京労働組合交流センター代表の山口弘宣さんが「みんなに希望を与える解雇撤回闘争が始まった。11・5労働者集会で改憲阻止1万人大行進を実現し安倍や小池を倒そう」と一日の行動をまとめた。
この闘いは、安倍政権と小池都政を串刺しにして非正規職労働者が社会を変える主体として立ち、東京からゼネスト情勢を切り開く最先端の闘いだ。団体交渉や月2回(第2・第4木曜)の都庁前座り込みに続き、都労委での調査が始まり本格的な闘いに入った。
柿沼さんは語っている。「解雇された瞬間、生活の手段を奪われた。住宅を追い出される避難者と同じ立場に立ったと思った」「絶対に黙らないぞという思いです」(本紙前号)。柿沼さんは都庁議事堂レストランの厨房(ちゅうぼう)で働いていたシングルマザーの非正規職労働者だ。彼女は福島原発事故避難者への帰還強制に心底怒り、動労水戸が呼びかけた4・1浪江闘争に立ち、「被曝と帰還強制反対署名」を職場で集めた。そのことを理由に4月3日に解雇された。福島避難者への住宅提供を打ち切り帰還強制の先頭に立つ小池知事による解雇にほかならない。柿沼さんは小池に対する闘いに立ち上がった。闘いは労働者の根底的な怒りに火をつけた。連合支配を粉砕し東京の労働運動を変革する闘いとして前進している。
〔写真上〕柿沼さん先頭に都庁レストラン解雇撤回の都労委闘争突入集会に145人が大結集(9月4日 東京・杉並区)
〔写真下〕座り込み行動を明るく闘い、都庁の労働者をはじめ多くの怒りと結びついた(9月4日 都庁前)
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