国際連帯の力示した8・9長崎反戦反核集会 改憲阻止!大行進で闘う
午後1時半、長崎県勤労福祉会館で8・9長崎反戦反核集会が開かれ、56人が集まった。
被爆者の城臺美彌子(じょうだい・みやこ)さんが主催者あいさつと「被爆73周年のメッセージ」を発した。城臺さんは「なぜ日本に原爆が落とされたのでしょうか」と問いかけ、近代日本の富国強兵策と資源略奪戦争の歴史をひも解き、「美しい国をつくるためには『軍隊だ!』と言っている安倍は、今日も核兵器禁止条約については何も言わなかった。なんとしても安倍を引きずり降ろさなければなりません。反戦反核、憲法を変えない。がんばりましょう!」と呼びかけた(写真下)。
大成功した8・6ヒロシマ大行動の報告が実行委員会から行われ、協賛団体の動労総連合・九州から羽廣憲委員長が「核と戦争を止めるには力ある労働組合の拠点が必要だ。行動と実践が問われている」と改憲阻止の先頭に立つ決意を表明した。
8・9長崎集会は、労働者の国際連帯の力を示す集会となった。韓国・蔚山(ウルサン)から2人の労働者が来日、アメリカのサンノゼ平和と正義センター代表のシャラット・G・リンさんは、広島に次いで長崎に参加した。
全国期間制教師労働組合キョンサン支部長でルポライターのソブンソクさんは、「民衆たちのろうそく集会によって大統領になったムンジェインは、大統領候補の時代から非正規職労働者を正規職化し、古里(コリ)原発5、6号機建設を全面的に見直すと宣言、星州(ソンジュ)市ソソンリへのサード配備も見直すと言っていました。南北首脳会談が行われ、米朝会談が開かれましたが、サード基地は依然として健在です。ソソンリとキムチョンの住民は毎朝、軍部隊の前でサード撤去を求めて警察と対峙しています。私たちはサードは北朝鮮の核を阻止するためではなく、朝鮮半島に米軍が永久駐留するための大義名分ではないかと疑っています」と語り、「日韓民衆は連帯して、戦争なき平和な世界を! 核施設を撤去し、平和な土地を建設しよう! 非正規職撤廃と雇用安定をかちとろう!」と呼びかけた。
シャラット・G・リンさんは、「核兵器のない世界を実現することを望む大多数のアメリカ人民を代表して、ヒロシマとナガサキへの原爆投下を謝罪します」と明言し、「戦争絶対反対! 全ての核の廃棄を! ヒロシマ・ナガサキ・フクシマを繰り返すな! 平和主義憲法の解体許すな! 全ての米軍基地を撤去せよ! 朝鮮・イランにおける戦争絶対反対! 平和、平等、一体性、環境保全と社会的正義のために闘おう!」とこぶしを突き上げた。
福島の佐藤幸子さん(福島診療所建設委員会)は、長崎での保養の取り組みに感謝の意を表した上で、情報操作を行うなど、原発事故による被害はなかったことにしようとする国・福島県をエコー検査縮小やモニタリングポスト撤去策動などの動きを具体的に暴露し、弾劾した。
集会後半は、NAZENナガサキが毎年、福島の家族を受け入れている保養の報告から始まった。今年の茂木保養の様子がビデオ上映され、保養に取り組んだスタッフ3人が「生の声を聞くことができた」など感想を語った。
橋里事務局長が方針提起を行い、「戦争絶対反対を貫き、安倍の原発再稼働・核武装化と闘おう。帰還拒否、保養打ち切りと闘うフクシマの闘いと一体となって闘おう。労働者民衆の国際連帯で原爆も原発もなくそう。改憲阻止の闘いは未来を決する闘いだ! 今、闘わずしてどうするのか。全力で改憲阻止!大行進を組織し、安倍の戦争・核武装を阻止しよう」と力を込めた。続いて「合同労組YUI―結―」の女性労働者が改憲反対を呼びかけた。
さらに、動労千葉の中村仁さん、動労西日本、レイバーユニオン福岡、京都大学の作部羊平さんが、ともに闘う決意を語った(写真上)。
集会の最後に集会決議「世界の労働者とともに核を廃絶し、新たな核戦争をとめていこう!」が、全参加者の拍手で採択された。9月臨時国会での改憲発議を絶対に許さない! 8月、怒りの広島・長崎から熱い闘いの幕が上がった。
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