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横田騒音訴訟 飛行差し止め認めぬ判決 大法廷うめる闘いに

20181206a-1.JPG 11月30日、東京地裁立川支部で第9次横田基地公害訴訟の判決法廷が開かれた。同訴訟は、米軍横田基地の周辺住民144人が原告となり、米軍機と自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止め、騒音被害への損害賠償を求めた裁判だ(提訴は2012年12月12日)。
 判決は、過去の被害に対する賠償を一部認め国に支払いを命じたものの、飛行差し止めや将来分の賠償は認めない、これまでどおりの判決だった。断じて許せない。
 判決は、自衛隊の飛行差し止めについては「防衛大臣の権限の行使」に口を挟むのは「不適法」とし、米軍機については、日米安保条約・地位協定で被告(日本政府)は米軍機の運用に口出しできないから筋違いだと頭から切り捨てた。

 損害賠償についても原告が求める水準からはほど遠い。被害内容について、睡眠妨害はあるが「身体的被害・健康被害が発生していると認めるに足りる証拠はない」と決めつけ、「心理的・情緒的不安」に対する慰謝料の支払いのみを命じている。慰謝料額も国が一方的に引いたコンター線(騒音レベルの等高線)に基づいて決め、W値(航空機騒音の評価指数)75のコンター外については「受忍限度内」と切り捨てた。
 許せないのが、オスプレイの影響を「いまだ抽象的」と切り捨てたことだ。オスプレイの正式配備(10月1日)が7月19日の結審後というのが理由だが、実際には6月23日に飛来して連日訓練をくり返していた。オスプレイ配備の目的は朝鮮侵略戦争であり、オスプレイへの怒りが基地・安保を揺るがしかねないことに国・裁判所が恐怖しているのだ。
 判決後、マスコミを前に原告団の福本道夫団長は、判決のオスプレイ無視を弾劾しつつ、「一番の願いは飛行差し止め。40年闘い続けてきたが、基地被害の抜本的解決をはかる判決ではなかった。健康に気をつけて声を上げ続ける。長生きした方が勝ち」と闘い続ける決意を語った。
 この日は、厚木や岩国、嘉手納、普天間など全国で同様の爆音訴訟を闘う仲間がかけつけた(写真)。改憲・戦争阻止!大行進三多摩実行委員会の仲間、三里塚反対同盟の伊藤信晴さんもかけつけ、約100席の大法廷を埋め尽くす闘いがうちぬかれた。闘いはこれからだ。オスプレイ撤去、横田基地撤去へ、原告団とともに闘おう。(改憲・戦争阻止!大行進三多摩実行委員会 内田晶理)

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