韓国旭支会 AGC株主総会で宣伝戦 本社の責任で解雇撤回せよ
3月28日、AGC(旧旭硝子)株主総会が開催される東京會舘前に横付けされた宣伝カーから怒りのシュプレヒコールが響き渡った。「AGCは178人の解雇を撤回しろ!」「島村琢哉社長は解雇者との話し合いに応じろ!」
25日から第4次日本遠征闘争中の民主労総金属労組の旭非正規職支会のナムギウン首席副支会長がマイクを握り、怒りを込めて島村社長に訴えた。
「韓国旭硝子(AGCファインテクノ韓国株式会社)は、年平均売り上げ1兆ウオン(約9800億円)! 社内留保金
だけでも9千億ウオン! この巨額の収益は、外国企業に対する特恵と、最低賃金で働く非正規職労働者がいるから可能になったのです。昼休みはわずか20分、ささいなミスにも始末書と懲罰の赤いチョッキを着させられ、しつこい退職勧告。耐えかねた私たちは、人間らしく生きたいと労働組合をつくりました。しかし1カ月後、メール1通で下請け会社ごと178人が集団解雇されました。以来、3年9カ月、23人の組合員が闘っています」「韓国では労働部が旭硝子の不法派遣を認定し、解雇された178人を直接雇用しろという是正命令を出しました。2月15日にはついに検察が旭硝子を不法派遣で起訴しました。この大量解雇の責任と決定権限はAGC本社にあります。本社の責任で解雇を撤回し、職場に戻せ! 私たちは労働者の国際連帯と団結で必ず勝利します!」
動労千葉の関道利副委員長を先頭に集まった旭非正規職支会支援共闘会議も次々にマイクを握って訴えた。集まってくる株主も何事かとビラを受け取っていく。外国人投資家も多く、英語のビラも威力を発揮。1時間半にわたる宣伝戦をやりぬいた。
株主総会参加者のブログによると株主から「会場の外で抗議運動が行われていたがAGCに関係するものなのか?」と質問が出るなど宣伝戦の効果は絶大だ。
日韓労働者が共闘
今回、旭支会からやってきたのは、ナムギウン首席副支会長とソンドンジュ文化体育部長、チャンミョンジュ調査統計部長。昨年に続く再度の遠征闘争だが、30代の青年たちは一段とたくましくなっていた。
来日前に、面談と本社の責任で事態を解決するようAGC本社に要請書を送ったが、AGC本社は「コメントする立場にない」と文書で回答してきた。
闘いは26日、本社への抗議訪問から始まった。総務部の中村が出てきたが、最後は話の途中で逃げ去るという対応に怒りが爆発。本社前で宣伝戦を行い、厚生労働省で記者会見。27日早朝、横浜のAGC京浜工場前で出退勤の労働者にビラをまき、支援・共闘を呼びかけた。さらに東京駅丸の内北口で街頭宣伝、28日株主総会闘争、29日に再度AGC本社を訪問し、中村に対し戦闘宣言。杉並での3・29春闘集会に参加し旭闘争支援を呼びかけた。
遠征闘争を終えた旭支会の3人の同志たちは、「労働者は一つだという精神で献身的に連帯してくれた同志たちに感謝します。労働者の団結と闘争の力で必ず勝利します」と語った。
4月10日には不法派遣で起訴されたAGCの裁判が始まる。AGC本社を攻める日本での闘いを強め、解雇撤回・職場復帰と非正規職撤廃を実現しよう!
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