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ウクライナ侵略・世界戦争止めよう/中核派アピール

◇労働者の団結と国際反戦闘争の力で、ウクライナ侵略・世界戦争止めよう

◇戦争の元凶=帝国主義とスターリン主義を倒せ

2月24日に始まったロシア軍のウクライナ侵攻から1週間、民間人だけですでに2千人以上が死亡したと発表されている(3月2日、ウクライナ当局)。ロシア軍も侵略者として激しい抵抗にあい、死傷者を続出させている。第2次大戦後の世界体制が最後的に崩壊し、その矛盾がついに戦争となって火を噴いた。史上3度目の世界戦争・核戦争の危機が現実化する中、全世界で巨大な反戦闘争が爆発している。戦争の元凶=帝国主義とスターリン主義を打倒する世界革命への道をなんとしても切り開かなくてはならない。戦争を止めるのは労働者階級の国際反戦闘争だ。この3月、全国の職場や街頭で反戦闘争を拡大しよう。

■ロシア国内で反戦デモ拡大
ウクライナでは、2月28日の停戦交渉開始後も戦闘が拡大し、何十万人というウクライナ人民が極寒の中、難民となって他国へ逃れることを余儀なくされている。仮に一時的な停戦が成立しても、東欧の勢力圏化と北大西洋条約機構(NATO)拡大を進める米欧帝国主義と、大ロシア主義を鼓吹することでしか権力を維持できないプーチンとの対立が解消される余地はなく、さらに戦争が激化することは不可避だ。
そして重大なことは、ロシアが「核大国」であることをプーチンがしきりに誇示し、その実際の使用まで公然と予告していることである。他方、アメリカ帝国主義・バイデン政権はすでに中国侵略戦争に向けた小型核兵器の開発や中距離核ミサイルの大量配備計画を進めており、こうした米ロの動きが他の帝国主義国や残存スターリン主義国家・中国をさらなる核軍拡競争と戦争準備に駆り立てている。日本帝国主義・岸田政権もまた、この情勢に乗じて、中国侵略戦争に向けた改憲と核武装化への策動を一気に加速させようとしている。ウクライナで始まった戦争は、文字通り全人類を第3次世界戦争・核戦争の惨禍へと引きずり込む導火線になろうとしているのだ。
労働者階級は、いかなる幻想も持つことなく、この世界戦争・核戦争の切迫という恐るべき現実を見据えなければならない。だが同時に、この戦争を阻止する力が、国境を越えて団結した労働者階級による自国政府打倒の革命的反戦闘争の中にあることを断固として確認しよう。すでに欧州各国をはじめ、反戦デモは各地で数万人、数十万人の規模で爆発し、「ウクライナ人民を殺すな!」の声が世界中にとどろいている。
とりわけ重要なのは、モスクワやサンクトペテルブルクなどロシア国内でも反戦デモが爆発していることだ。3月2日までにわかっているだけで6400人以上もの逮捕者を出しながら、プーチン独裁体制下の警察権力のすさまじい暴力や情報統制にも屈せず、労働者人民が反戦を訴え闘い抜いている。1917年ロシア革命をよみがえらせ、旧スターリン主義・プーチン体制を打倒する第二革命の展望がここにある。
「ロシアと米帝・NATOはウクライナからただちに手を引け! 労働者階級の国際反戦闘争への総決起を!」「闘う中国・台湾・アジア人民と連帯し、米日帝国主義の中国侵略戦争を内乱に転化せよ!」「世界戦争・核戦争の危機を反帝国主義・反スターリン主義世界革命に転化せよ!」――すでに陸続と決起している全世界の労働者階級人民と共に、この闘いを全力で推し進めよう。
■戦争挑発くり返した米欧帝
米帝・バイデンは3月1日、連邦議会で一般教書演説を行い、「独裁者の侵略に代償を払わせる」として対ロ経済制裁の強化を打ち出した。すでに米欧は、国際銀行間通信協会(SWIFT)からのロシア銀行の排除という「金融版の核兵器」などと形容される制裁措置を発動し、日本もこれに加わることを表明。この制裁はさらに戦争拡大の危機をもたらすものだ。
バイデンはこれまでウクライナのNATO加盟をしきりに促し、ロシアを挑発してさんざん戦争をあおってきた。その狙いは、中国侵略戦争に向けて、中国とロシアの結託を阻止することにある。そのためにプーチンを追いつめて絶望的な侵略戦争に引きずり込んだ上、これを徹底的にたたいて国際的に孤立させ、政権崩壊まで追い込もうとしているのだ。いわば米帝は、ウクライナ人民の血の犠牲の上に中国侵略戦争の準備を進めているのである。
そもそも今回の戦争の背景には、1991年ソ連崩壊後の米欧帝国主義による東欧侵略・勢力圏化とNATO拡大がある。NATOはこの30年間で次々と東欧諸国を加盟させ、ソ連崩壊時の16カ国から現在の30カ国へと拡大した。この過程でNATOは「域外派兵」にも乗り出し、1994年にボスニア・ヘルツェゴビナを空爆。99年にはベオグラードをはじめ旧ユーゴスラビア全土に2カ月半にわたり総計1万回以上もの空爆を加え、6500人以上の死者と150万人を超す難民を発生させた上、ユーゴ解体と旧ユーゴ諸国の吸収を文字通り「力による現状変更」として強行した。2001年以降はアフガニスタンにも派兵した。
こうした米欧の暴力的な東欧侵略を背景に、ウクライナは特に2000年代以降、親欧米派と親ロシア派が激しく対立。14年の親ロシア派政権の転覆とこれに対するプーチンのクリミア併合後は、政府軍と親ロシア派武装勢力との内戦が激化し、今日まで死者は1万4千人を超える。米帝は親欧米派に武器や資金を提供するなど一貫しててこ入れを続け、特にオバマ政権下で副大統領だったバイデンは09〜17年にかけて6回もウクライナを訪問。同国最大手の天然ガス会社の取締役にバイデンの息子が就任するなど、癒着を深めた。
加えて決定的に重大なことは、中国への先制核攻撃態勢の構築を急ぐ米帝が、ロシアとの中距離核戦力(INF)全廃条約を19年に一方的に破棄したことである。これにより、東欧諸国への核ミサイル配備が現実味を帯びることになった。さらに昨年6〜7月には、NATO諸国とウクライナ、日本、韓国、オーストラリアなど32カ国が黒海とウクライナ南部で軍事演習「シーブリーズ21」を過去最大規模で強行した。こうした激しい戦争挑発の果てに戦争が勃発したのだ。
ロシア・プーチンのみならず、戦争をもたらした米欧日帝国主義の権力者と支配階級の責任を徹底的に追及し、労働者階級の決起で打倒しなければならない。
■日帝の改憲・核武装を許すな
今回、戦争に動員され死亡したロシア軍の若い兵士は、母親に宛てて「ウクライナの人々は僕らを歓迎してくれると聞いていた。でも、彼らは装甲車の下に身を投げて(ロシア軍を)先に行かせないようにしている。とてもつらいよ」と悲痛な叫びを携帯電話に残していた。1956年のハンガリー革命の際、鎮圧に動員されたソ連兵が見たのと同じ光景を、ロシア軍兵士たちはウクライナで目の当たりにしているのだ。兵士の怒りが、プーチン打倒の決起となっていつ爆発してもおかしくない状況だ。
日本において求められていることは、ロシアのウクライナ侵略戦争に断固抗議する反戦闘争を闘うと同時に、この戦争に乗じて「祖国防衛」をあおり、中国侵略戦争に向かって改憲・核武装化を進めようとする日帝・岸田政権を打倒することだ。岸田の背後で自民党最大派閥を牛耳る安倍晋三は2月27日、米軍の核兵器を日本に配備して共同運用する「核共有」について「タブー視してはならない」と発言、これを受けて日本維新の会代表・松井一郎は「超党派で議論すべきだ」と要求した。ウクライナでの戦争に小躍りして飛びつき、「抑止力」と称した核武装化に向けて世論を扇動しようとしているのだ。だが、核抑止力論とはつまるところ核による恫喝であり、プーチンがやっていることと全く同じだ。
日帝の改憲・戦争、核武装化と対決し、3・11反原発福島行動22の成功をかちとろう。さらに翌12日には、動労千葉がダイヤ改定阻止を掲げストライキを構えている。文字通り「戦時下のストライキ」であり、戦争と対決して階級的労働運動をよみがえらせる歴史的な闘争だ。動労千葉を先頭に全国の職場で春闘を闘おう。3・21〜22沖縄闘争、3・27芝山現地闘争を闘い、「復帰」50年5・15沖縄闘争へ攻め上ろう!

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