「復帰」47年沖縄の怒りと結ぶ 星野さん解放へ新たな団結 辺野古 座り込みで土砂搬入を阻止
5月18〜20日の3日間、「復帰」47年5・15沖縄闘争が闘われた。全国から集まった青年労働者・学生が先頭に立ち大成功した。安倍政権が辺野古新基地建設工事を強行する中で、広範な怒りの声と深くつながり、新たな団結を生み出す画期的な闘いとなった。18日昼のIJBS労組支援共闘会議総会、夕方からの国際通りデモ、「復帰」47年5・18沖縄集会、19日昼の県民大会への参加と情宣活動、夕方からの青年労働者集会、全国学生集会(国際通りデモは前号で既報、その他の記事は4面)、星野さん解放・全国交流集会、20日の辺野古現地での基地建設阻止の座り込み行動と、濃密な闘いが力強く解放的に打ち抜かれた。
息の長い闘いが計画崩す
20日午前7時30分、全国から集まった労働者・学生など120人が名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前に到着した。
バスを降りた一同は、現地で座り込み行動を続けている人からテントで説明を受けた。現在、新基地建設のための土砂や資材は1日3回、キャンプ・シュワブのゲートからダンプカーで搬入されており、そのたびに座り込みの人々を警察・機動隊が排除しながら強行されている。1人でも多くの人が座り込めばそれだけ排除するのにも時間がかかり、搬入作業が中止に追い込まれることもしばしばある。不当な弾圧を許さず、息の長い闘いを継続し、1分1秒でも工事を遅らせる。その闘いが基地建設計画を日々破綻させ、安倍政権を追いつめている。
9時過ぎ、ゲート前の道路(国道329号線)を機動隊の車両が通過した。「どうやら午前の搬入が始まりそうだ」。テントから移動してゲート前での座り込みを開始。やがて基地建設資材を積んだ大型ダンプカーが次々と現れ、道路の中央に20台ほどが列をなした。
小雨が降る中、緊迫したにらみ合いが続く。やがて東京交通労働組合などの120人が現地に到着し、合計250人ほどに達した参加者たちが闘争歌「今こそ立ち上がろう」「座り込めここへ」を合唱。これだけの人数を排除するのは機動隊といえど容易ではない。そして午前10時頃、とうとう機動隊が姿を見せることもなく、搬入作業は断念に追い込まれた。なすすべなく退散していくダンプカーをシュプレヒコールで追い払いながら、参加者が大きな歓声を上げた。
「工事を止めたぞ」「団結すれば勝てる」――勝利に沸くゲート前で、沖縄大学学生自治会の赤嶺知晃委員長、大阪市職員の赤田由行さん、福島診療所建設委員会の渡辺馨さん、全学連の高原恭平委員長を始めとした全国の学生、広島・安芸太田町議会議員の大江厚子さんなど、参加者が次々とマイクを持ってアピールを行った。
この勝利の感動をそれぞれの職場・地域に持ち帰り、改憲・戦争阻止の闘いをさらに拡大すること、そして安倍政権による辺野古新基地建設を必ず破綻へ追い込むことを参加者全員で誓い合った。
工事遅れ安倍の危機激化
安倍政権は昨年12月14日、沖縄の人々の圧倒的多数の反対と抗議の声を踏みにじり、辺野古沖への土砂投入を強行した。さらに今年の1月28日には大浦湾側の護岸工事、3月25日には新たな工区への土砂投入を開始した(図)。
ところがこの過程で、沖縄県が以前から指摘していた「マヨネーズ状」と呼ばれる海底の軟弱地盤の存在を、政府側も認めざるを得なくなった。地盤改良のためには、約7万7千本もの杭を海底に打ち込む「前例のない工事」に3年8カ月の工期を要する(防衛省の試算)とされ、県による新たな承認も必要となる。基地建設にかかる総工費も青天井で膨れ上がることが予想されている。
埋め立てを完了するためには10㌧トラック350万台分の土砂が必要とされるが、連日の座り込み行動で工事は遅れに遅れ、今や基地建設は大破綻に追い込まれている。
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