洞口杉並区議の活動報告 再開発めぐり区長追及 住民の危惧を「風評被害」と切り捨てるなど言語道断だ
9月10日から開かれていた杉並区議会第3回定例会が10月15日に閉会しました。今回の議会は、会計年度任用職員制度と阿佐ケ谷再開発問題を大きな焦点に闘いました。
杉並区においては、非常勤労働者(嘱託員・パート職員)2109人と臨時職員・アルバイトで働く労働者253人が会計年度任用職員制度の対象となります。法令によってわざわざ一般職に身分変更をしながらも、「出勤日数を少なくすることによって職務を補助的業務に限定する」こと自体に問題があります。正規職員と会計年度任用職員との職務権限に違いがないのなら、人件費の低い会計年度任用職員の人員比率を高めようとする誘因になるのは明らかです。
しかも、地方公務員法が適用されることによって、非常勤労働者には従来なかった分限処分の対象とされることになります。昨年、東京・練馬区の区立図書館の司書の人たちが民間委託に反対してストライキを闘ったことが話題になりましたが、この制度の導入によって彼ら彼女らのストライキ権も奪われるのです。
今後も全国の自治体労働者と連帯して、会計年度任用職員制度反対で議会内外で闘っていきます。
反対意見が続々と
阿佐ケ谷再開発問題をめぐっては、8月30日の「区画整理事業の認可」を受けて闘いは次のステージに入りました。9月27日に杉並第一小学校体育館で行われた「地区計画原案の説明会」には100人を超す住民が集まりました。「にぎわいの街づくり」や「来訪者が集う街づくり」などをうたった地区計画原案の中身に住民の怒りが爆発しました。「住民の声を聞け!」「なぜこの場に田中区長と教育委員会が出てこないのか!」「病院の土壌汚染はどうなったんだ」などなど、次々と発言が飛び交いました。杉一小の現PTAのみなさんも「実際に校庭で遊ぶのは子どもたち。なぜ反対意見が多いのに勝手に計画を進めるのか」と発言。「絶対にあきらめない!」と会場全体が心をひとつにしました。
住民の怒りに追いつめられた田中区長は10月7日の決算特別委員会で、反対派議員の追及に「大変な汚染があるような言い方。これは風評被害。不安をあおっている。この質問はいい加減にしたほうがいい」と暴言を吐きました。
その翌日には、都政を革新する会から脱落・逃亡した結柴誠一が田中区長に加勢し、「(河北病院跡地への移転によって)小学校の校庭が広くなる」「土壌汚染の不安をあおる人たちがいるが、全国的にも汚染地に学校を建設した例がいくつもあることが確認できた」などと許しがたい「やらせ質問」を行いました。田中区長派の代表格=結柴誠一と新城節子は住民の怒りの的です。
私は9日の委員会で「住民が汚染を危惧しているのは当然のこと。それを解消するのが行政の責任。『風評被害』と切り捨てるなど言語道断」「区が説明会や公聴会を重ねても反対意見が増える一方だ。反対派住民や議員のせいにするなどちゃんちゃらおかしい!」と追及しました。
避難所の現場では
台風19号への対応をめぐって、自治体現場の大変な状況が明らかになりました。杉並区は11カ所の避難所を開設し、844人が避難しました。私は10月12日に杉一小の避難所に行き、水漏れ対応や避難者の食事などを手伝いました。ここには老若男女115人が避難していましたが、配置された職員はたったの3人。徹夜で必死に対応にあたっていました。田中区長のもとで進められた職員削減が現場にもたらしている矛盾、その実態を目の当たりにしました。
11月19日から第4回定例会が始まります。労働者・住民とともに闘います!
(杉並区議会議員・ほらぐちともこ)
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