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三里塚団結街道裁判―小泉市長証人採用を重ねて求める

 11月1日、千葉地裁民事第3部(内野俊夫裁判長)で団結街道裁判が開かれた。三里塚芝山連合空港反対同盟と顧問弁護団、支援の労働者・学生・市民はこの日も農地を守る固い決意で一体となって闘い抜いた。
天神峰の市東孝雄さんが自宅と南台の耕作地を往復するために日常的に使用していた団結街道(成田市道)を、成田市は2010年6月に暴力的に封鎖・廃止し、その土地を格安で成田空港会社(NAA)に売り飛ばす暴挙に及んだ。その違法性を徹底的に追及するのがこの裁判だ。
昨年2月に証人として出廷した元成田市土木部長・中村壽孝は、廃道を決定し実行した経緯、根拠、手続き、責任の所在などについて問われ、「わからない」「記憶にない」を繰り返すというデタラメな対応に終始した。結局明らかになったことは、土木部は何ら積極的に関与せず、団結街道の廃道は「上」からの政治判断で行われたということだ。
市の最高責任者である小泉一成市長、片山敏宏・元成田市副市長の証人尋問は必須不可欠だ。
だが、たび重なる弁護団の小泉市長の証人調べの要求に対し、裁判長は言を左右にして結論を出さず、代わりに被告・市に催促して元成田市道路管理課主任・松本光平を証人として呼んでごまかそうとしている。松本は証人としてまったく不適切だ。中村よりも下の役職だった松本が、本件道路の廃止に主体的に関与する余地ないので尋問は無意味だ。
廃道の決定は結局、廃道の要件を定めた道路法10条を一切無視して、成田空港の第3誘導路建設の都合に合わせた政治案件として、小泉市長の「ツルの一声」で決められたのだ。
今回の法廷でも弁護団は、小泉市長の証人尋問が必須不可欠であることを全面的に論述し採用を求めたが、内野裁判長はかたくなに応じず、傍聴席から次々と投げつけられる「小泉を呼べ!」との怒声にも苦虫をかみつぶしたような顔で沈黙するのみ。

住民の意見・意向をまったく無視した4者協議会の記者会見で、今年の冬ダイヤからA滑走路夜間発着時間の1時間延長で合意したことを得々と語る小泉一成市長(2月4日 芝山町役場)

結局審理として実質的進展がないまま、次回期日を2月7日として閉廷した。
近くの会場で伊藤信晴さんの司会で報告会が開かれ、葉山岳夫弁護士をはじめ弁護団が法廷を解説した。破産した中村証言から2年近くが経とうとしているが、小泉市長の「政治判断」で廃道が決定されたことが明らかになれば当然にも違法・無効となる。だからこそ裁判所がNAA・市と有無相通じて「絶対に市長を証言台に立たせない」ことで政治的に結託しているのだ。こんなデタラメによって団結街道が奪われ、市東さんに営農上の困難が強制されていることに、全員が怒りを新たにした。
最後に伊藤さんが、12・14現地闘争&いも煮会の成功を訴えて締めくくった。(TN)

◎11・9市東さんの会シンポジウム
「どこかおかしくないか? 大きく『間違っている』のじゃないか!」
11月9日(土)午後1時15分開場 1時30分開始
文京区民センター(東京都文京区本郷4丁目)
主催 市東さんの農地取り上げに反対する会

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