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命を守れ!世界のメーデー イタリア全土で大衆行動

 イタリアのメーデーは、コンテ政府・イタリア経団連の自粛要求に屈した体制内3大労組がビデオメッセージなどで終わらせようとしているのに対し、職場で「コロナウイルスから労働者の健康と命と職を守れ」というスローガンで闘ってきた独立労組が独自の大衆行動を全国で展開した。
警察権力はコロナ情勢を口実に集会を禁止し、参加者に罰金を科すという弾圧を加えてきた。
これに対し、「祭典ではなく、今こそストライキだ」を掲げて先頭に立ったS.I.―Cobas(産別職場労組連合)は、4月30日~5月1日を連続行動日として設定。組合の最大拠点である物流部門をはじめ、さまざまな職場で、ロックダウン中の賃金補償の前払い、無料の公的医療制度の復活、スト・デモ・集会の自由の保障などの要求を掲げて闘争を展開した。
 闘いはストライキを中心に、スト通告なしの欠勤闘争や、職場での「フラッシュ・モブ」(瞬間的パフォーマンス)などの柔軟な戦術を駆使。圧倒的多数の労働者と失業者の運動をはじめ、住宅問題、環境問題など、さまざまな市民運動との協力で貫徹した。
闘争とストライキの中心になったのは、国際的物流・運輸会社TNTの労働者たちだ。北部工業地帯のミラノ、トリノをはじめ、ローマ、フィレンツェ、ナポリ、ボローニャ、モデナ等々、全国数十都市に張りめぐらされた物流・運輸のネットワークを担う運転手、倉庫労働者などが、各職場でほとんど100%に近い参加率で、ストあるいは欠勤闘争に決起した。
これに恐怖したTNTは労働者66人に対してスト参加を口実に無期限休職を通告。国家権力は、ミラノ支店の倉庫を占拠していた労働者の暴力的排除のために数十台のトラックに乗った機動隊を投入して大弾圧を行った。闘争は継続中だ。
コンテ政権は「コロナウイルス危機は第2段階に入った」などして規制の緩和を語っているが、イタリア労働者階級は5月8日~6月4日の全国郵便スト、5月12~14日のガソリン供給所・給油所スト、5月15日の教職員ストなど、各産別で反撃を準備している。
〔写真〕ストライキに決起し職場集会を開催するTNTの労働者(4月30日 イタリア・ミラノ)

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