工場占拠闘争を続ける韓国・KEC労組と連帯を!
韓国・慶尚北道亀尾(クミ)では、10月21日、ストライキ127日目を迎えた金属労組KEC支会の男女組合員200人が半導体工場占拠座り込みに突入した。会社が労組破壊のために行った職場閉鎖から114日目のことだった。外部から閉鎖された半導体工場、食料などの差し入れを要求する家族に対して会社側がかろうじて最小限の薬品などの搬入は認めたが、食料供給は認めない暴挙に出た。会社の意を受けた警察部隊が鎮圧方針を隠そうとしない中、緊迫した攻防が続いている。10月29日には、KEC支会の工場占拠ストライキを支援するために集まった金属労組組合員1000人余りが、警察の工場前集会不許可措置に抗議して亀尾市内で奇襲街頭デモを行った(写真)。民主労総が29日午後3時に亀尾KEC工場正門前で予定していたKEC闘争勝利のための決意大会に対し、警察が大型バスを配置して集会場を封鎖したのだ。
参加者らはKEC工場から500メートルほど離れたイーマート前に集まり、4車線道路を占拠したまま奇襲街頭デモを行ったが、緊急配備された警察が行く手を阻んだ。デモ隊は方向を変え、デモ行進。警察の放水攻撃と対峙し、衝突が起こった。この過程で民主労組幹部1人が警察に連行された。この日亀尾に配置された警察部隊は45個中隊4000人規模だった。
金属労組は1時間ほど街頭デモを行った後、亀尾駅に移動して集会を開いた。パクユギ金属労組委員長は、「今は拘束でなくそれ以上のことを覚悟するほかはない」という占拠座り込み中のキムジュンイル亀尾支部長の電話メッセージを紹介し、「11月3日に金属労組は全国のすべての労組幹部を亀尾に集結させる。G20首脳会議までに解決しなければさらに強力な闘争をを行う」と宣言した。
◆金属労組亀尾支部長が焼身抗議!
10月30日、KEC会社側が代表間単独面談による労使交渉を提案したため午後7時から工場内で労資交渉が進行した。労組からはキムジュンイル金属労組亀尾支部長が交渉に臨んだ。交渉場所は労組が占拠座り込み中の1工場の2階であり、180人余りの労組員らは1工場1階で座り込み中だった。キム支部長は組合員の死守隊5人とともに面談室に移動。交渉は妥結を見い出せないまま夜9時50分に終了した。キムジュンイル支部長が死守隊とともに部屋を出た直後、トイレに潜んでいた警察官らが襲いかかった。追いかける警察部隊を振り切って地下1階の女性トイレに飛び込んだキムジュンイル支部長は、その場で体にシンナーを注いで火を付け、抗議焼身を図ったというのだ。キム支部長を死守した組合員5人もこの過程で逮捕された。(写真は9月27日に国会前断食座り込み中のキムジュンイル支部長、一番左側)
金属労組は機関紙『金属労働者』で「キム支部長が焼身した時、KEC工場一帯には数千人もの警察が追加配置されており、婦人警官らも相当数配置されていた。今回の面談がキム支部長逮捕と1工場占拠座り込み鎮圧作戦として計画されたのではないかとの一部疑惑が高まっている」と疑問を表明した。
キム支部長は現在、漢江聖心病院で治療を受け、気道は確保されているが胸と顔などに重い火傷を負っている。民主労総は31日午後2時、病院前で緊急記者会見を行い、「今回の事態は反労働政策で一貫してきたイミョンバク政権が自ら招いたことであり、政権次元で解決しなければならない。私たちの選択は政権に対する全面戦争しかない」と弾劾し、病院前での座り込み闘争に突入した。夕方7時からはろうそく集会が開かれた。11・7全国労働者大会と11・11G20糾弾闘争を控え、労働者人民の怒りが噴出することは必至だ。ともに11月を闘いぬこう!(M)
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