韓国・旭支会闘争が5周年 「勝利し職場に戻るまで闘う」
2015年春、日本企業AGC(旧・旭硝子)の韓国子会社で働く非正規職労働者が過酷な労働現場を変えようと労働組合を結成。その1カ月後、メール1本で解雇された。以来5年、解雇撤回を要求して籠城(ろうじょう)闘争を続けている民主労総金属労組・旭非正規職支会。闘争5周年を迎えて7月10日、クミ(亀尾)市のAGCファインテクノ韓国工場の前で、非正規職撤廃・不法派遣厳重処罰を求めて金属労組決意大会が開かれた。
チャホノ支会長は、「丸5年も闘うとは思わなかった。私たちはよく耐え抜き、屈することなく野の花として根をおろした。進んでいく道も遠い」と語り、共に闘ってきた同志たちに感謝を伝えた。
旭支会の同志たちは、決意大会を準備する中で、下請け、期間制、派遣、特殊雇用など、労働者と認められない非正規職は、名前があってもその名で呼ばれることのない野の花のような存在だとし、「クミ工業団地の固いセメントの地面を突き破って最初の非正規職労働組合の花を咲かせてきたが、資本は芽が出るやいなや無残に踏みつけた。労組に加入した全組合員を解雇し、始まった闘争が5年です」と確認。屈することなく根をおろした旭支会の闘争を応援し連帯するために、小さい植木鉢を持参するよう要請した。そして、金属労組キムホギュ委員長をはじめ全国の労働者・市民から届けられた300個もの鉢植えが籠城場の横に飾られた。(左写真)
旭支会はこの日、5年にわたる闘いを継続し、解雇を撤回させ正規職として職場に戻る最後の勝利まで闘うことを宣言した。
日本から連帯メッセージ
大会には、日本の旭非正規職支会支援共闘会議が連帯メッセージを寄せた。旭支会支援共闘会議は、旭支会がAGC本社(東京駅丸の内北口)を攻める日本遠征闘争に取り組んだ際に受け入れ団体となった動労千葉、合同・一般労組全国協などを軸に2018年に結成された。
メッセージは、「命より金」の現実が暴き出されたコロナ恐慌ともいえる情勢の中で、旭支会の闘いは「『労組する権利』―労組結成の権利、労組加入の権利、労組活動の権利―を求める闘いの切っ先に位置する」とたたえ、「国際連帯の矜持(きょうじ)にかけて……貴支会が勝利をもぎとるその日まで、共に闘い抜くことをお約束します」として、「*AGC本社、AGC京浜工場などに対する抗議・要請・街宣行動を強化し、AGC資本を社会的に包囲する。AGC内部からの連帯行動の組織化を目指す。*日本の労働運動の中に、非正規職撤廃を闘う流れをつくり出す。職場・地域に旭非正規職支会と連帯する闘いを組織する。*日韓労働者の国際連帯の一層の発展のため闘う」と明らかにしている。
この決意を共有し、旭支会との国際連帯を糧に、コロナ解雇が吹き荒れる中で闘う労働組合の再生を成し遂げるために奮闘しよう。
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