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オスプレイ配備に緊急抗議 木更津 「戦争の出撃基地にするな」

緊急の呼びかけに応え地元の住民団体や労働組合など150人が決起(7月6日 木更津市)

7月6日、陸上自衛隊木更津駐屯地(千葉県木更津市)へのオスプレイ配備に対する緊急抗議行動が、地元の住民団体「オスプレイ来るな/いらない住民の会」の呼びかけで行われ、150人が集まった。配備が予定されるオスプレイ17機のうち、1機目が6日に、2機目が10日にそれぞれ米軍岩国基地から木更津駐屯地に移駐されることが3日の時点で分かったため、今回の緊急行動が呼びかけられた。動労千葉を先頭に改憲・戦争阻止!大行進千葉も決起した。
正午、駐屯地前の内港北公園に集まった参加者は基地に向かって怒りの声を上げた。午後2時45分頃、住民の会から「大雨と強風で岩国基地を飛び立つことができず、本日のオスプレイ配備はなくなった」と報告された。参加者から「この天候の中を飛んでくることもできないのか! 災害救助にも使えない役立たずだ」との声も上がった。
最後に住民の会の代表が団結ガンバローで締めくくり、配備撤回まで闘う決意を固めた。
 米軍と自衛隊の整備拠点化狙う
昨年12月1日に行われたオスプレイ暫定配備反対の集会とデモには2千人が結集し、「オスプレイ来るな!」の怒りの声が木更津の街を席巻した。また市内各地で行われた住民説明会でも、反対の声が多く上がっている。ところが、渡辺芳邦市長は住民の声を無視し、12月25日に行われた防衛相・河野太郎との面会でオスプレイの「5年暫定配備」の受け入れを表明した。暫定期間は目標であって拘束力はなく、5年という数字にも明確な根拠は示されていない。
 もともと陸上自衛隊のオスプレイは佐賀空港への配備が計画されたが、地元住民や配備予定地を所有する漁民は断固反対を貫いており、実現する見通しはまったく立っていない。そうした中で、今やその代替として木更津駐屯地への「恒久配備」が狙われていることは明らかであり、「暫定配備」などというのは明らかに欺瞞(ぎまん)だ。
防衛省は、新型コロナウイルス感染拡大のどさくさに紛れて、今年3月26日にオスプレイ運用のための430人規模の新部隊を発足させた。そして6月8日には木更津駐屯地内の整備用格納庫の新設計画を千葉県に申し入れた。
現在、木更津駐屯地では米海兵隊のオスプレイ2機の定期整備が行われているが、将来は米軍7機・自衛隊3機の同時整備を同駐屯地で行う予定であり、そのための格納庫を新設するというのだ。しかもこの申し入れには、「2023年以降、米海軍オスプレイCMV22の整備も想定」との一文もある。海兵隊だけでなく海軍のオスプレイまで木更津に持ち込まれようとしているのだ。同じく23年には自衛隊のオスプレイ17機すべての配備が完了する予定だ。翌24年には、米軍横田基地の空軍オスプレイを5機から10機に増備することも予定されている。オスプレイの整備・運用の拠点となる木更津がある首都圏の上空を、自衛隊、米海兵隊、米空軍、米海軍という4種類の機体が飛び回ることが想定されているのだ。
さらに陸自習志野駐屯地の第1空挺団と連携した日米共同軍事演習を行うことも想定される。これに対しては、すでに基地を抱える船橋、八千代、習志野の3市が、オスプレイの「安全性、生活環境への影響等について十分に説明せよ」と防衛相に対して要請書を提出している。
「軍都木更津」を繰り返すな!
オスプレイは、16年12月に沖縄県名護市で墜落事故を起こすなど、世界で墜落事故を繰り返している。横田基地では周辺に爆音や低周波振動をもたらし、部品落下事故を起こして住民の安全を脅かしている。開発元の米国でさえ、首都ワシントンや大都市ニューヨークの近郊には、オスプレイの基地や整備拠点を置いていない。政治と経済の中枢を危険にさらすわけにはいかないからだ。
しかもオスプレイは、特殊作戦や敵地強襲作戦に真っ先に投入される輸送機だ。木更津に配備された自衛隊オスプレイは米海兵隊と同型で、陸自相浦(あいのうら)駐屯地(長崎県佐世保市)に配備された「日本版海兵隊」=水陸機動団の輸送を任務とする。
私たちは、かつて木更津が「軍都木更津」として存在したこと、中国侵略戦争における日本軍の重慶爆撃(1938年~)も木更津から飛び立った爆撃機が行ったことを学んできた。それはまさにアジア侵略の最前線基地だった。さらには慰安所の設置、数千人の朝鮮人徴用工による地下軍需工場建設など、隠されてきた木更津の歴史を学んできた。
木更津を再び侵略戦争の出撃基地に絶対にしてはならない。軍都木更津を繰り返すな! 改憲と戦争への道、陸自オスプレイ暫定配備を撤回させよう!
(改憲・戦争阻止!大行進千葉 K)

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