韓国・GM大宇で非正規職支会が解雇者全員の復職かちとる
韓国で非正規職労働者の闘いが、昨年のキリュン電子、ドンヒオートの勝利に続く新たな勝利をかちとった。2月2日、GM大宇自動車の非正規職支会が、解雇者全員の復職を資本に認めさせたのだ。
GM大宇の非正規職支会は、労組結成を理由にした解雇に対し、2007年以来3年を超えるテント座り込みを続けて闘ってきた。昨年12月1日には2人の組合員が「解雇撤回と非正規職の正規職化」を掲げて仁川市富平のGM工場の正門アーチに上がり、高空籠城闘争を開始。12月20日からはシンヒョンチャン支会長が無期限ハンストに突入していた。(写真は1月26日、高空籠城闘争を続ける仲間と連帯し、門前で集会を開くGM大宇と金属労組の組合員)
GM大宇社はこの間、「解雇者との間に直接の雇用関係はない」と主張し、労組との交渉に一切応じず、抗議文の受け取りすら拒否し、逆に闘う労働者への暴力的襲撃を繰り返してきた。しかし昨年、裁判所が現代自動車の社内下請労働者使用を不法派遣と認定し、さらに現代自動車蔚山工場の工場占拠闘争が大爆発する中で、GM大宇についても同様の決定を下した。追いつめられたGM資本は1月に入って、一部の復職に応じる姿勢を見せ、最後は15人の解雇者中1人を除く14人の復職を認めると回答した。だが労組は15人全員の復職をあくまで求め、団結をさらに徹底的に打ち固めて闘った。その結果、座り込み開始から計1192日、昨年からの高空籠城64日・ハンスト45日の激闘の末に、ついに実力で勝利をもぎりとったのだ。
GM大宇は、新自由主義政策を進めるイミョンバク政権が「労使和合と外資誘致の模範企業」と褒めたたえてきた会社だ。イミョンバクは07年12月の大統領選挙で当選後すぐにGM大宇の工場を訪れ、「韓国経済の困難を克服する唯一の道は、労働者と会社が和合して競争力をつけること」だと演説し、GM大宇が行ってきた暴力的な労働者支配と労働組合破壊をその「模範」として礼賛した。GM大宇非正規職支会の不屈の闘いは、このGM大宇の暴力的な職場支配を労働者の団結の力で突き崩す闘いとして、「千億の金よりも価値がある闘争」(シンヒョンチャン支会長)として闘われてきたのである。今回の勝利は決定的だ。韓国の闘う労働者は、この勝利をもバネに、さらに前進する決意を固めている。(千)
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