韓国・民主労総は第2次ゼネストへ 4大要求の実現へ檄 〝労働者を殺す政権倒そう〟
韓国では、民主労総(全国民主労働組合総連盟)が、4月24日に続いて6月末、第2次のゼネストに立とうとしている。この闘いと固く連帯し、日本でも安倍政権打倒のゼネストに突き進もう。
●絶対反対でパククネと対決
4月24日の韓国・民主労総のゼネストは、全国で27万人が決起する歴史的な闘いとして打ち抜かれた。政治ストは違法とされている韓国で、パククネ政権打倒を真っ向から掲げたゼネストが爆発したのである。恐怖したパククネは、スト参加者への処分や刑事弾圧をふりかざして圧殺に動いたが、労働者階級の怒りを抑え込むことはできなかった。そして今、民主労総は6月末から7月初めに第2次ゼネストに立つと宣言し、新たな闘いに全力で突き進んでいる。
民主労総が掲げる4大要求は、全労働者の生きるか死ぬかをかけた、絶対に譲ることのできない要求だ。①「労働市場構造改革」の名でパククネ政権が進める、たやすく解雇でき、賃金を引き下げ、非正規職を量産する政策の即時中止。②公務員年金制度の改悪阻止。③最低賃金の大幅引き上げ。④全労働者への労働基本権獲得。
とくに①は安倍政権が今、労働者派遣法改悪を突破口に日本の労働者に仕掛けているのとまったく同じ性格の大攻撃だ。
大恐慌と世界市場の争奪戦が激化する中、資本はどこの国でも生き残りをかけて労働者階級への搾取・収奪を極限的に強める攻撃にのめり込んでいる。これに最先端で猛然と反撃を開始しているのが、韓国労働者階級である。
5月1日のメーデーでは韓国労総も、パククネが反労働者的政策をなおも強行するなら、民主労総とともにストに立つとの決意を表明した。セウォル号遺族の不退転の決起と警察権力との大激突が示すように、危機を深め、ますます凶暴化するパククネ政権への怒りは今や、全社会・全人民の中に爆発的に広がっている。それはついに労資協調路線の韓国労総をも下から突き動かし、全労働者階級の総蜂起へと向かう情勢を切り開こうとしている。
さらに、資本による労働者の虐殺が新たな怒りをかき立てている。5月10日と11日、金属労組の組合員が相次いで命を絶った。労働者を人間として扱わない資本による労組破壊攻撃への、死をもってする抗議だ。
ハンサンギュン民主労総委員長は、「今闘わなければ、私たちは腐敗した権力と財閥のえじきとなるだけだ。息子や娘たちに奴隷の鎖を渡してはならない。先輩たちが倒れても再び起きて歩んできた闘いの道を、最後まで進もう。反動の歴史に終止符を打とう!」と訴えている。この呼びかけに応え、「終わらせよう! パククネ」を合言葉に6月末第2次ゼネストへの進撃が始まった。
●ソウル大病院ストが大勝利
闘いの突破口はすでに切り開かれている。4・24ゼネストの先陣を切って闘われたソウル大病院でのストライキは、5月13日、病院側の攻撃を粉砕する決定的な勝利をもぎとった。
公共運輸労組医療連帯本部ソウル大病院分会はこの日、20日間にわたる全面・無期限ストライキの末に賃金団体協約の締結をかちとった。合意した協約には、病院側の最大の要求だった全職員への成果給導入と、賃金ピーク制・退出制の導入を撤回する内容が明示に盛り込まれた。パククネ政権による労働市場構造改悪の先取りとして仕掛けられていたこの攻撃を、労働組合がストライキで闘い実際に打ち破ったことは、全労働者に大きな勇気を与えている。労組が絶対反対をあくまで貫き、現場に不動の団結を組織して闘うなら必ず勝てるという自信と確信がそこに生まれている。
労働者階級のゼネストによる韓国・パククネ政権の打倒は、東アジアにおける新たな革命の火ぶたを切るものだ。これに恐怖した日米帝は今、日米安保ガイドラインの大改定と日帝の改憲への突進によって、戦争への道に拍車をかけている。民主労総ゼネストに連帯し、戦争阻止、全世界の変革へともに闘おう。(K)
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