中国共産党大会のさなか、労働者のストライキが次々と爆発
11月8日から北京で、武装警官や解放軍、140万人に上る民間をも動員した超厳戒態勢の中で、中国共産党第18回全国代表大会が今開催されている。この大会は、新たな習近平体制を確立する歴史的な体制とされているが、欧州恐慌の爆発、対日関係のあつれきの激化などによる中国経済の急激な破産とバブル経済の崩壊の中で、中国スターリン主義の末期的な危機を象徴する大会となろうとしている。何よりも決定的なことは、この大会の中で労働者のストライキが次々と爆発していることだ。この共産党大会は、まさに労働者の怒りのるつぼの中で開催されているのである。
大会開催日翌日の9日には、世界最大の受託生産企業(外注による生産企業)である富士康の広東省深せん市龍華の工場で、監獄工場への怒りの1000人規模の暴動が発生し、工場が徹底的に破壊され、一部施設が放火されている。この日にはまた、青海省黄南チベット族自治州同仁県で1万人規模の大デモが爆発している。このチベット人の大デモと富士康労働者の暴動は、中国スターリン主義に大打撃を与え、大会を大きく揺さぶっている。さらに同じ9日、広東省東莞市大朗鎮にある毛織物工場で、労働者が未払い賃金の支払いを要求し、弾圧で動員された警察官と激突している。11日には深せん市にある儀軍電線ケーブル有限会社が、休日の昼間に秘密裏に工場の機械を運び出して工場を移転し、残業代など賃金を支払わないまま労働者を解雇しようとしていることに対して大抗議闘争が起きている。
これに先立ち、大会直前の11月1日には、浙江省杭州市、江蘇省南通市、重慶市などで労働者が未払い賃金の支払いなどを求めてストライキに立った。2日には広州市、4日には広東省東莞市で労働者のスト、デモが闘われている。また広東省雲浮市にあるアディダスの工場では、労働者が事実上の自主労組をつくってストライキに決起している。
中国の労働者の労働環境は著しく劣悪で、低賃金、賃金未払い、首切り、さらには栄養不足、過労、ストレスなどが労働者の命と生活を徹底的に破壊していることに対して、今、連日のようにストライキが爆発し、共産党大会を弾劾しているのである。こうした労働者の怒りに追いつめられた中国スターリン主義は、大会への農民工の代表の出席を前回(5年前)の3人から25人に増員し、労働者の怒りを体制内的に取り込もうとしている。だが、25人は全代表数2270人の1%であり、およそ彼らの意見が反映するわけもなく、こうしたペテン的な政治への怒りも爆発している。
まさに今回の共産党大会は、中国スターリン主義に対する労働者階級と被抑圧民族の怒りの決起を促進し、連日の激突となっている。中国スターリン主義政権は労働者階級によって遠からぬ将来倒されること、倒されなければならないことをこの事態は示している。11月労働者集会の勝利の地平をしっかりと確認し、国際連帯闘争を中国労働者との連帯をかけて推進しよう!(G)
写真は上の2枚が儀軍電線ケーブル有限会社の移転に抗議し、未払い賃金の支払いを求めて闘う労働者。下が冨士康龍華工場での暴動。
この記事へのコメントはありません。